Netflix (ネットフリックス )のドキュメンタリー
『天才の頭の中: ビル・ゲイツを解読する』を見ました。
ビル・ゲイツがどんな子供だったか、ビル&メリンダ・ゲイツ財団がどんなことをしているのか、エピソード1~3で構成されていて、さまざまなことが語られます。
『天才の頭の中: ビル・ゲイツを解読する』予告動画
◆天才の頭の中: ビル・ゲイツを解読する (感想レビュー)
まず、天才とはどういうことなのか。
ビル・ゲイツの記憶力、集中力がすごい。
思い知らされました。
そんなビル・ゲイツが地球規模の問題に取り組む様子が興味深く、あっという間にエピソード3まで見てしまいました。
エピソード2・3では、幼少期や夫婦のことなどプライベートなことも語られていきます。
奥さんのメリンダがビル・ゲイツとの出会いを聞かれます。
事前のビル・ゲイツの話を注意深く聞いていれば、それが偶然の出会いではないとわかります。
しかし、メリンダは「たまたま」だと思っている様子。
恋愛においてもビル・ゲイツが戦略的であったことに感心しました。
ビル・ゲイツは眼鏡のイメージもあって、オタクで、女性どころか人との交流が苦手な人なのだろうと思っていたのですが、まったく違うことが解りました。
ビル・ゲイツは裕福な家庭で育ち、基本的な社交を母親に仕込まれていたのです。
ビル・ゲイツの人生に母親の影響はとても大きいことがわかります。
まだ学生のビル・ゲイツに投資家のウォーレン・バフェットにぜひ会いなさいと勧めたと聞いて、母親がいかに優れた人物であったかが感じられました。
まぁ、このときすでにヘリコプターを使って会いに行くご身分になっていたので、普通ではないんですけれど。
母親の勧めは正しく、ビル・ゲイツとウォーレン・バフェットは25歳離れているにもかかわらず、仲良しなのが興味深いです。
一緒にブリッジというゲームをすしますが、ブリッジはパートナーと以心伝心でしか勝つ術はありません。
どれだけ仲が良いか伺えます。
思考など共通点があるのでしょう。
ビル・ゲイツほどの天才になると『気の合う仲間』を見つけることは困難だと思います。
ウォーレン・バフェットとの出会いは生涯の宝物のひとつではないでしょうか。
ビル・ゲイツの母親は息子の人生が上手くいくようにずっと考えていたんでしょうね。
とても愛情を感じます。
ちなみにブリッジは知的で社交的なトランプゲームで、アメリカではメジャーです。
エピソード3で原子炉について語られます。
ビル・ゲイツは安全で経済的な原子炉の設計に取り組んでいます。
東日本大震災の福島の原子炉にも触れ、何が問題だったのかを簡潔に知ることもできました。
まるで慈善事業のように見えますが、途中、ビル・ゲイツのビジネスな発言にハッとさせられます。
ビル・ゲイツは世界を救うためとは言え、赤字を抱えてまで開発した原子炉を普及させるつもりは無いのです。
マイクロソフトで大成功をおさめたビル・ゲイツですが、本編で語られるのは地球規模の問題は『ビル・ゲイツでも難しい』ということです。
もちろんビル・ゲイツが身銭を切ってすれば可能だと思いますが、それはしないのがビル・ゲイツなのだと思います。
ふとビル・ゲイツが今ひとつカリスマ性や人気に欠けるのは、自己犠牲の精神のなさではないかと感じました。
キリスト教では、イエス・キリストが人類の罪を身代わりに受けるために十字架に架かった、とし、自己犠牲は愛だとされていますし、仏教でも自己犠牲が尊いとされています。
地球規模の問題に取り組んでいるビル・ゲイツですが、最終的には自分の為、という印象がどこか感じられました。
それにしてもビル・ゲイツが解決してくれないなら、もう解決しないのでは!?
軽い絶望を覚えました。
それくらいビル・ゲイツの天才っぷりがわかるドキュメンタリーでした。
ビル・ゲイツが問題解決を考えるとき、問題を50%減らすとかそういうレベルでありません。
問題0%にするのが目標。
レベル高すぎ!
そのため「解決法なんて見つかるの?」と思うような姿勢で問題に取り組んでいきます。
規模が違いすぎて、見ていて本当に圧倒されてしまいました。
そんなビル・ゲイツの傍らにいつもコーラがあって。
人間らしさというか、身近にも感じられてクスッと笑えました。
白いコーラの缶で、コカコーラプラスなのかな?
冷蔵庫にびっしり入ってる!( ゚Д゚)
まぁ、脳を働かせるのでめちゃくちゃ糖分を消費するんだと思います。
将棋棋士も試合中にデザートをつまみますしね。
ビル・ゲイツが若い頃、仕事に集中するために宇宙飛行士が飲んでいたオレンジの粉末ドリンクの話があったので、コーラは糖分摂取に効率がいいのだと思います。
好きとか、そういう理由では無いんじゃないかな。
そんな細かいところを拾い上げてる映像がユニークなドキュメンタリーをすっかり気に入ってしまいました。
監督はデイビス・グッゲンハイム。
『ER緊急救命室』 『24 -TWENTY FOUR-』のエピソードを監督したことがあり、『不都合な真実』でアカデミー長編ドキュメンタリー映画賞を受賞しています。
この映画がきっかけでアル・ゴアの活動が周知され、ノーベル平和賞を受賞しているんですよ!
この監督すごくないですか?( ゚Д゚)
だからビル・ゲイツのドキュメンタリーに起用されたのでしょうし、ビル・ゲイツもOKを出したのでしょう。
ドキュメンタリー『天才の頭の中: ビル・ゲイツを解読する 』おすすめですが、エピソード1はトイレの話でなかなかの映像があるので、お気をつけ下さい。。。