8年間オバマ元大統領の専属写真家として活躍したピート・ソーザの
ドキュメンタリー映画『大統領のカメラマン』を見ました。
ピートは専属写真家を離職後、インスタをはじめるとフォロワーが200万人を突破!
ピート・ソーザは写真集を出版しています。
ピートは政治に興味がなかったのですが、オバマ大統領の写真を撮り続けた結果
「これこそ大統領のあるべき姿」と称賛します。
大雑把に要約すると、なぜピートはオバマ元大統領を推すようになったのか?
というドキュメンタリーになっていました。
大統領の専属写真家の仕事っぷりを見てたら「推し」じゃなきゃ8年も撮り続けることは無理だと感じるくらい付きっきりで、納得のドキュメンタリーです。
ピートは仕事用に『Canon 5D Mark III』、オフの日『FUJIFILM X100S 』を愛用しています。
日本のカメラを愛用しており、カメラ好きにもおすすめのドキュメンタリーです。
参考記事
ホワイトハウス御用カメラマンの使用機材:ピート・ソウザのカメラバッグの中を覗く! - ジャパンカメラ : デジタル一眼レフカメラと写真のすべて
ピートがどれほど有名な写真家か?
ピートの有名な写真のひとつに『シチュエーション・ルーム』(2011年5月1日撮影)があります。
アルカイダの指導者ウサマ・ビン・ラディンを殺害する「ネプチューン・スピア作戦」の実況中継に見入っている様子を撮っています。
ドキュメンタリーでも触れられますが、日本人には少し説明が足りないかもしれません。
ウィキの説明を読むとわかりやすいと思います。
参考リンク シチュエーション・ルーム (写真) - Wikipedia
ピート・ソーザの写真集、オバマとトランプ政権を並べて違いを表現しています。
ドキュメンタリー映画『大統領のカメラマン』(感想レビュー)
ピートが感情的になって涙ぐむ場面が何度かあります。
感受性が豊かだから、感情に訴えかける瞬間を写真に撮ることができるのだと感じました。
ピートは人間らしさに惹かれ、道徳的なことに美しさを見出す傾向にあると思います。
ピートは報道写真家だった頃、9.11の直後にアフガニスタンに行きます。
戦争がはじまる直前でしたが、ロケット弾が落ちてきたとき怖くて戦争カメラマンに向いてないと思ったと言います。
ピートが撮りたい写真は「歴史的」「真実」そういうものだけではなかったことが伺えました。
負傷兵、コーリー・レンズバーグをオバマ元大統領が2010年にお見舞いに行きます。
コーリーと大統領は前年に会っていて、ピートはふたりが握手している写真を撮っていました。
すっかり様子が変わってしまったコーリーを見てピートは衝撃を受けます。
ピートはオバマ元大統領が慰問に訪れるときがつらく、撮るのにためらいを感じるときもあると話しています。
感受性が豊かなピートらしい発言だと思います。
報道カメラマンのなかにはそういった場面のほうが「(絵的に)良い写真が撮れるチャンス!」と感じる人もいるわけで、いかに話題になるか、それだけに特化した写真を撮ろうとします。
カメラマンとして何を撮るか、ピートの美学が見えてきます。
ホワイトハウスで一緒に働いていた同僚はピートのオバマ元大統領の写真を見て、自分の働く意味を見出したと感じたり、大統領の仕事ぶりに涙を流したことがあたとインタビューで応えています。
ピートの写真には単純な歴史的瞬間の記録では無い「何か」感情に訴えるものも写っているのです。
印象的だったのは、訪問先で「日当たりがいいですね」とオバマ元大統領が言ったとき、案内人が「景色が見れますよ」と伝えます。
その言葉を聞いたピートは、外へ回って写真を撮ったようです。
窓格子越しに外を眺めるオバマ大統領を撮っていました。
撮影しながら周囲の状況も把握して、その場にあった写真を撮りに行く、その考察と行動のはやさに大統領の専属カメラマンの理由が感じられました。
アマチュアカメラマンとの違いがわかるエピソード&写真がありました。
オバマ大統領が娘・サーシャのバスケットボールの試合の代理コーチをしたときの写真です。
娘の表情とオバマ大統領の様子をピートが説明して、講演会の会場にドッと笑いが起きます。
プロ中のプロが撮る写真はやっぱり凄い。
誰もが似たような場面でカメラを向けることはあると思うけど、あのような決定的な場面をとらえた親子写真は一般人のアルバムには、なかなか無いでしょう。
テクニックの説明はないけど、ピートの写真を見ていくうちに上達のコツがつかめるのではないでしょうか。
何を撮るか、構図を決める参考になると思います。
もっと上手に写真を撮りたいと思っている人にも見て欲しいドキュメンタリー映画でした。
ピート・ソーザのざっくり経歴
どうやってピートが大統領の専属写真家になったか、経緯もざっくり説明されます。
ピートは元報道写真家で、新聞、ナショナルジオグラフィック、LIFEなども手掛け、レーガン元大統領のもとでも働いた経験があります。
20代でホワイトハウス写真編集者に仕事を依頼されたのです。
レーガン大統領が亡くなったとき、スーザン夫人はピートを呼びました。
このことから夫妻と信頼関係が築けていたことが伺えます。
9年間フリーカメラマンをした後、トリビューンの記者から声がかかり、一緒にオバマ上院議員の密着記事を売り込んだところ気に入られました。
そしてオバマが大統領になったとき、専属写真家としてスカウトされました。
もっと詳しく知りたい人はピート・ソーザのウィキでどうぞ
関連リンク Pete Souza - Wikipedia
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本ページの情報は2023年10月時点のものです。
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