おすすめ漫画「雑用付与術師が自分の最強に気付くまで」(感想レビュー)
冒険者パーティ「竜の翼」をクビになった付与術師・ヴィム。
人と話せない、輪に入れない、度を超えて卑屈、笑い方が気持ち悪い、そんな自分の居場所は「竜の翼」しかないのに!
ヴィムは絶望します。
けれどもリーダー・クロノスが過小評価していただけで、ヴィムはめちゃくちゃ優秀だった!という話。
クビにされる系のお話は、ひとり旅しながら仲間が増える、というパターンが多い中、この漫画では、
同郷の幼馴染・賢者ハイデマリーは自身も所属する最高Aランクパーティ「夜蜻蛉」にヴィムを勧誘し、ヴィムは優秀な仲間に囲まれて仕事することになります。
これが転機!
ヴィムが仲間から評価されていき、パーティーで居場所ができていくサマが面白い漫画でした。
異世界の「転職して正解でした!」なはじまりにワクワクします。
「宇宙兄弟」でも南波ムッタは優秀すぎるが故に、そのアイディアが一般企業では現実的ではなかったり、利益につながらなかったりで苦労します。
しかし宇宙航空研究開発機構(JAXA)やNASAにおいて、そのアイディアで月の車にナビゲーションをつけたり、大活躍していきます。
能力は相応しい場所でその才能を開花するものなのでしょう。
付与術師は、対象に付与術をかけることで対象の能力を変化させます。
そのため付与の実力は、術をかけられた人が実感することで評価されがちだったりで、わかりにくいところがあります。
目に見えない仕事の評価は、それらを正当に評価できるだけの経験がないと難しい。
「夜蜻蛉」の団長はヴィムの能力を評価できるだけの経験がありますし、
ヴィムに付与術をかけてもらった「夜蜻蛉」のメンバーは、普段と違う威力に大興奮!
ヴィムが活躍していく姿に気分がスッキリします。
ヴィムは精鋭揃いの最高Aランクパーティ「夜蜻蛉」で、その名を馳せていきます。
基本的に「夜蜻蛉」のメンバーに嫌な人は出てきておらず、ホワイト企業な体質も理想的な職場なのもいいです。
一方で、ヴィムの抜けた「竜の翼」はダンジョン攻略に失敗続き。。。
3巻、第98階層の先遺隊に抜擢されたヴィム。
威力を増す付与に留まらず、射程範囲を調整したり、剣の重みを変えずに強度・硬化したり、細かいところにも気を配り、「夜蜻蛉」メンバーはヴィムの付与術にまたまた驚愕します。
ヴィムも「夜蜻蛉」ではそれぞれが考えて行動し、連携がスムーズで仕事のやりやすさを実感していきます。
しかし、ダンジョン内で雨が降り出し、はじめての経験に、、、
4巻、「夜蜻蛉」全滅の危機に晒されます。
ヴィムは最終手段を使い仲間を助ける時間を稼ごうとし、「夜蜻蛉」のメンバーは信じられない光景を目撃します。
番外編「ハイデマリーの手記」ヴィムとの本日の会話まで記載されたストーカー日記。
5巻、ギルドマスターがヴィムを訪問し、「竜の翼」での仕事について聞き取りをします。
「夜蜻蛉」の正式に入団するのか?
団長・カミラの質問にヴィムは迷いを感じていて、、、
6巻、ダンジョン内に人為的な罠が!?「夜蜻蛉」を狙ったものなのか?
まさかハイデマリーのヴィムへのストーカー能力がここで活きるとは!
ヴィムだけに聞こえる虫の声や、ざわざわした気持ちの正体は何なのか?
自分の居場所はここしかない、と思い込んでいたヴィムが、
新しい場所で自分の居場所を作っていくサマや、活躍する姿が面白いです。