海外ドラマ『グッドドクター シーズン4』をU─NEXT(映画観るなら<U-NEXT> )で見ました。
グッドドクターは、外科医のショーンが、名探偵が推理するように病気を解決していくのが面白いです。
ショーンは自閉症でコミュ障ですが、努力して人としても成長していきます。
シーズン4は、コロナ禍の場面からはじまりました。
グッドドクター シーズン4 はじまり
カリフォルニア州に非常事態宣言が出る1週間前。
聖ボナベントゥラ病院で働く自閉症の外科レジデント、ショーンはじめ、周囲のドクターたちはまだ新型コロナウイルスの感染拡大に気付いていなかった。
2週間後、病院では急性呼吸器疾患の患者が急増。
リアと恋人になったショーンだが、互いに感染しないために会わないと決める。
公私ともにかつてない困難に直面するショーンと仲間たちは、過酷な状況を乗り越えることができるのか……。
『グッドドクター シーズン4』感想レビュー
コロナ禍が描かれていて、そうだ、あの時はこんな感じだった。
しかし、PTSD(心的外傷後ストレス障害)ってこんなに身近な問題で、こういうときもPTSDなの?ということに驚きました。
PTSDとは、トラウマになる圧倒的な出来事(外傷的出来事)を経験した後に始まる、日常生活に支障をきたす強く不快な反応です。
アメリカで戦争から帰還した兵士や、事件・暴力の被害者、自然災害の被災者がPTSDになりやすいイメージがあります。
第6話で自動車事故で入院中の帰還兵ベンが、アフガニスタン駐留のフラッシュバックで病院と戦地を勘違いし騒ぎを起こすエピソードあります。
部長・リムはコロナ禍で大勢の患者を失ったことがストレスになり、眠れぬ夜を過ごしています。
それに、コロナ患者が大量に押し寄せて不眠不休で働いたり、
屋外で「一緒のエレベーターに乗らないで」と差別を受けたり、
親しい看護師のコロナ感染、
部長としての責任、
リムには他にもストレス要因があるように思います。
リムは50歳前後。
次第に怒りがコントロールできなくなり、更年期では?と感じる症状がみられますが、これもPTSDらしい。
婦人科ではなく精神科に行く必要がありますが、一般人には区別がつかないのでは。
リムの症状は悪化し、パニック発作のようなものが現れてきます。
そんなリムの変化に気がついたのはブラウン医師。
自身も母親の死をきっかけにPTSDを患った経験があります。
ブラウン医師の場合、幼少期から母親がアルコール中毒で、大人になってようやく母親との関係が好転しそうな矢先に起きた母親の死でした。
幼少期のトラウマ体験は、PTSD(複雑性PTSD)発症の原因となることがあるそうです。
このように、めちゃくちゃPTSDが登場する!
リムは周囲から偏見の目で見られること、キャリアに影響がでるかもしれないことを懸念し、PTSDの治療を受けられないでいました。
だからこそ、グッドドクターはPTSDを取り上げるのかもしれない。
PTSDは特別な病気のように思われているけれど、身近に患っている人がいるかもしれなくて、適切な治療を受けられれば克服できると。
人々の意識を変え、PTSDに苦しむ人がより生活しやすい世の中になるよう願いが込められているのではないか、そんな思いを感じました。
日本でも医療に従事している人が、リムのようにPTSDを患っていてもおかしくないですよね。
リムは同僚に告白します。
まだ大丈夫じゃないけど、治療をはじめてる」
治ることも大事だけど、治療を開始することに意味がある演出がよかったです。
リムの声優はX-ファイル(ダナ・スカリー)を演じた相沢恵子とあって、表現が素晴らしいです。
本ページの情報は2023年7月時点のものです。
最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
PTSDに適応される薬剤は?
PTSDの薬物療法としては、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が第一選択となっています。
米国では、セルトラリン(商品名:ジェイゾロフト)とパロキセチン(商品名:パキシル)が適応を獲得しています。
国内では、パロキセチンが適応を得ています。
参照リンク PTSD(心的外傷後ストレス障害)に対する薬物治療 最新の比較|高津心音メンタルクリニック 川崎市 高津区 溝口 心療内科・精神科 町田
睡眠不足は状態を悪化させるので、眠りをサポートする薬やサプリメントがおすすめです。
グッドドクター シーズン4 キャスト
ショーン・マーフィー :フレディ・ハイモア(岡本 信彦)
クレア・ブラウン :アントニア・トーマス(白石 涼子)
モーガン・レズニック :フィオナ・グーベルマン(池澤 春菜)
アレックス・パク :ウィル・ユン・リー(菊池 康弘)
オードリー・リム :クリスティーナ・チャン(相沢 恵子)
リア :ペイジ・スパラ(保澄 しのぶ)
マーカス・アンドリュース :ヒル・ハーパー(丸山 壮史)
アーロン・グラスマン :リチャード・シフ(岩崎 ひろし)