脚本・総監督/庵野秀明
あらすじ
東京湾羽田沖に突如出現した巨大生物。やがて東京に上陸し街はパニックになっていく。混乱のなか、矢口蘭堂(やぐち らんどう)内閣官房副長官を中心とした巨大不明生物特設災害対策本部(巨災対)が設置される
もしも巨大生物が襲ってきたら?
小さい頃はそんなことを考えたこともあったなぁ
当時は「東京の人がどうにかしてくれる」と思ったような気がします
もしくは、ウルトラマン的な別のなにかが現れるか
そんなわけで小さい頃の経験から「日本は大丈夫」みたいな気持ちがどこかにあるように思います
総理大臣がそこにいる少数の命か、ゴジラの駆除を優先させるか決断を迫られる場面があります
多少の犠牲は仕方ない!と思う人もいれば、命優先と思う人もいることでしょう
映画を見ながら自分ならどうするか考えさせられます
政治家の石破茂元防衛大臣もブログで「映画的演出を認めながらもゴジラの襲来に対して自衛隊に防衛出動が下令されるのではなく、害獣駆除として災害派遣で対処するのが法的には妥当」と語ったそうで、自分の立場に置き換えて考えさせられる映画なのだと感じます
現実に想定外のことが起きたとき、日本はどう動くのか?
一例を示してくれる映画ではないでしょうか
脚本・総監督が庵野秀明氏ということで、エヴァンゲリオンで見かけたような光景や手法が見られるとやっぱりうれしくなりました
それに、周囲が東京湾沖の出来事を噴火だと思っているところ、主人公の矢口だけが巨大生物の可能性を示唆する展開などは、なぜわかる!?とツッコみつつも心のどこかで期待している通りの主人公らしいデキる奴にワクワクしました
そうそう、こういうのを求めていました!という展開が盛りだくさんで見ていてとても愉快です
しかし、庵野秀明氏や作品をよく知らない人にとっては、早口だったり、やたら長いセリフをはじめとするクセのある演出に不満を感じる場合もあると思います
庵野秀明氏自身を手っ取り早く知るのにおすすめなのが、庵野監督の奥様であり漫画家でもある安野モヨコさんが描いた『監督不行届 』です
2002年4月~2004年12月までの庵野秀明氏の様子が描かれています
夫婦生活を通して、庵野秀明氏のオタクっぷりを知ることができ、こんな人なんだ!と笑えます
読めば『シン・ゴジラ』に何かしら通じるものを感じるはず
『シン・ゴジラ』のクレジットに安野モヨコさんの名前も出ていましたよ
『シン・ゴジラ』の音楽がレトロさがありながらポップで素敵でした
『エヴァンゲリオン』などの音楽を担当してきた 鷺巣 詩郎(さぎす しろう)氏が『シン・ゴジラ』のサウンドも担当しています
運動会などでも使って欲しい音楽です
玉転がしあたりが、きっと盛り上がると思います