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正直、芸術ってどういうこと?今さら聞けない現代アートの世界が理解できる!?


ベルサイユ宮殿での展示のニュースが記憶に新しい村上隆芸術闘争論が発売されました。これは芸術家を目指す若者や、現代アートを理解したい人には、刺激的な本であると感じました。なぜなら、世界に認められるような日本の芸術家の言葉で、ここまで現代アートについて説明しているものが無いと思うからです。でも、読んでみてどう思うかは読み手次第ですけれど、私は読んで面白かったですし、発見もありました。でも、理解が足りてないところがあり、漠然としているところがいっぱいある。。。

そうそう、7月に発売されていた「1冊まるごと佐藤可士和。[2000-2010] (ペンブックス)」で佐藤可士和特集なんて見たんですけど、そこの記事にひょっこり村上隆が!これは一例なんですけど、本当に「どこでも、ひょっこりさん」で、思わぬところでよく見かけます。その記事も興味深かったです。

奈良美智の庭は素敵だった


予告ポスターで目を引いた奈良美智の絵を見て、一度本物を見てみたいと思っていた。今回は他のアーティストの作品と同時展示で、奈良美智の作品数はさほど多くない。しかし、彼の大きな絵が数枚あったことや、展示スペースが贅沢にとられていたので期待以上だった。目がラメできらきらに光ってるやつとか、美しいグラデーションが見れたり、実際に目にしなければわからないことがあるんだな、と感じたし、そこに奈良美智ワールドがあって楽しい気持ちになった。
アーティストごとにブースを設け展示されてるのでさながらアートフェアのよう。そのブースの空間に各アーティストが独自の世界観を展開できるようなつくりになっていた。それだけに他のアーティストと比べることができ、作品比べだけではなく、自分がどんなものが好きでどういう傾向にあるか、自分の感性を知る良いチャンスだった。

美術館のHPに「この10年余りの新しい具象的な絵画に焦点を当てるものです」とある。現代アートが難解だ、と人々が口にするのをよく聞く。それは”新しい具象的な”の表現が個性的すぎるからではないだろうか?この展覧会でも、難しい顔をしている人々をたくさん見かけた。アーティストの意図や描いた背景の説明があれば「なるほど」と思うこともあるだろうがそのような図説はない。ともかく、自分が見たままで感じるしかないのである。でも私はそれでいいと思う。「これいい!」と思う人がどれだけいるか、アートってそんなものだとも思っている。自分がソレを好きならそれでいいじゃないか?

今回の展示には内面のどろどろした作品も多く見られたので、見終わってから少々胸やけをしてしまった。ちょっと作品が片寄っていたようにも思う。もう少し見て爽やかな気持ちになる作品が良かったな。なんてったって「絵画の庭」なのだから。庭を散策しに来て疲れるってどうよ?

■大阪・中之島にある国際国立美術館絵画の庭〜ゼロ年代日本の地平から〜」〜4月4日(日)まで