これは雑誌ananで連載されていた「美女入門」のエッセイで「食べる → 服のサイズがアウトになる → ダイエット、美容、時々有名人」をひたすら繰り返している様子が描かれています。
ざっくり要約すると内容はどれも同じなのだけれど、切り口やアイテムを変えてくるから面白いし、このネタで連載しているのはすごいと素直に思います。
水戸黄門に近いかも。
水戸黄門も、悪さを暴いて、印籠を出して制裁するも、結局は「助さん格さんやっちゃいなさい」で、暴力で鎮圧するという、お決まりのパターン。
どうなるかわかっているから安心して見られる面白さがあるのです。
私はこういった「お決まりのパターン」にとことん弱い。
文庫本も出ました。
林真理子「美女千里を走る」
どんなに多忙を極めても、好奇心は止められない。
美と食を求めて奔走する、マリコの華麗な日々。
ウィステリアシスターズって何のこと?/女優マリコ炸裂!/さようなら、私のワンピ/憧れます、梨園ヅマ/花柄パンツはく自信ありますか/ヤンキーが日本を救う/「目ヂカラ」って大切/恐怖のパンツばさみ/私はロゼワインの妖精/この小指さえなければ…/必殺うなじ見せ/プロポーズお待ちしてました/勉強しなおしてまいります/おハイソな人はシワが多い
林真理子さんのこのanan連載エッセイで感心するのは「いくつになっても同じ」なことです。
相変らず食欲はあるし、ミーハーだし、食べ過ぎて太るし、そして面倒くさがりや。
自覚もあるのだけれど、変わらない。
それでも、強気な部分がちょっぴり引っ込んで、ポロッと本心が見えるようなところがあったのが新鮮でした。
そして美容に詳しくない私も、へー、と思うののが美容の話。
林真理子さんは美容界の方とつながりがあり、最新のものを試すことが多い。
今回は瞼にレーザーをあてる「マドンナリフト」の紹介がありました。
へー。
どんなものかと検索してみて、わっ!翌日、真っ赤に腫れてる人の写真が!
その腫れが引けば目元はパッチリするらしいけれど、、、。
自分の知らない情報をキャッチできるのも林真理子さんのエッセイならでは。
いろいろ目まぐるしく変わっていく中で、変わらないモノを発見すると、ホッとするこの頃。
林真理子さんの美女千里を走るを読んで真理子さんの変わらなさにホッとしたのでした。
でも「美味しくてついつい羊羹いっぽん丸ごと食べちゃった」という豪快な食欲エピソードは流石に無くなりましたね。