漫画家になりたい!というわけでは無く、しりあがり寿さんがキリンで一番搾りを担当するクリエイターだったと知り、興味があったのでマンガ入門 を読んでみました。
サラリーマンをしつつ、漫画も描いていたんですよ。
本書はマンガの絵のテクニックを教えるものでは無く、しりあがり寿さんの経験をもとにどうしたらヒットが生まれるのか、アイディアはどう考えているのか、どうやってサラリーマンと漫画家を両立したのか、いつ独立したのか、ということが書かれています。
マンガ入門
●アイデアの芽を伸ばせ
●いかに発想して、どう描くか?
●プロとアマは紙一重?
●クリエイティブはギャンブルだ
●誰でも二流になれる
●オリジナリティを疑う
本書を読んで、しりあがり寿さんが何を面白いと感じているのか、どういうポイントで話を描いたのか、言われてみればハッとすることが書かれていたのが印象に残りました。
例えば化け物を見て、人間がどう反応するか?ということについて、今だったらアイアムヒーローに見られるように「なんだこれは!?」と理解できない描写は多々表現されていますが、昔は化け物が出たら「ぎゃー!」と逃げちゃうのが一般的だったかと思います。
当たり前だと思っていることも熟考してみると違う表現の仕方が思い浮かび、それがオリジナルの表現につながり、その表現を誰もしていなければグッと読者をひきつけることができます。
言われてみればそうだよなぁ、ということが書かれていますし、すでに知っていることも、わかりやすく説明してあるので改めてなるほどなぁ、と思います。
しりあがり寿さんが自分ブランディングについて、とても客観的に分析されているのが、描かれている絵のタッチとは異なり、真面目で冷静な印象を受けました。
商品企画などのアイディアを出すヒントにも本書は役に立つと思います。