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Amazon Prime Video独占配信『ロードオブザリング 力の指輪』(感想レビュー)

 

Amazon Prime Video独占配信

新シリーズロード・オブ・ザ・リング:力の指輪

9月2日よりPrime Videoにて独占配信(全8話)がスタートしました。

 

映画『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ3部作の遥か数千年前が舞台。

J・R・R・トールキンの名作ファンタジー小説をベースに制作されています。

原作者の死後、息子が編纂・出版した『シルマリルの物語』が内容に大きく関わっているようですが、この原作をそのまま映像化した映画ではありません。

 

ロードオブザリング 力の指輪』のここがスゴイ

 

まず、どれだけすごいか数字で紹介すると、

Amazonは、映像化権を2億5,000万ドル(約346億円)で獲得

1シーズンを作るのに4億6500万ドル(約650億円

(合計5シーズンになる予定)

ピーター・ジャクソンが監督した映画『ロード・オブ・ザ・リング』3部作の製作費は、3本合わせても2億8,100万ドル(約394億円)です。

当時この製作費も話題になりましたが、予算が格段に違う。

 

またAmazonは2022年3月17日、米映画会社MGMの買収しており、Prime Videoの充実とAmazon傘下のオリジナル番組制作会社Amazon Studiosの強化をしています。

これまでアマゾンオリジナルは制作されてきましたが、

ロードオブザリング 力の指輪』でAmazonの本気度が全世界に伝わったと思います。

 

 

ロードオブザリング 力の指輪』(感想レビュー)

 

現在2話アップ(全8話)されています。

ニュージーランドで撮影されたという風景は美しく、

お伽噺のような人物や演出。

主人公でエルフのガラドリエルの美少女っぷりが素敵な冒頭シーン。

このクオリティで漫画『異世界おじさん』作ってほしい。

主人公のおじさんはブラッド・ピットのハリウッド版で。

 

以前の映画『ロードオブザリング』を見てなくても楽しめる構成です。

 

ガラドリエルは、確固たる信念があります。

しかし、それに巻き込まれる部下エルフ達はお気の毒。

いるわ、こういう上司。

でもそれくらいガラドリエルの信念は強いってことを表現してる。

これは先の映画で指輪の誘惑への挑戦にも関わってくる性格なので、まぁ、納得。

 

しかし、ガラドリエルが頑張ってても応援したくなる気分にはまだなれない。

冒頭部分のエピソードで、そういう気持ちになれなかったんだと思います。

説明的な描写で、物語ではなかった。

命令を無視したって、王様が寛容な処遇をしたり、ガラドリエルに優しいエルフが多いのはガラドリエルの「悲しい過去を知っているから」だろうと思います。

が、それにしても優遇しすぎだろう、と感じるほど冒頭のエピソードが心に響いてこなかった。

さまざまな体験をしている人が世の中にいるので、PTSDに配慮した仕上がりなのか、復讐にフォーカスさせないための仕上がりなのか、そうした時代の流れがあるのかな。

 

比較を挙げるなら、海外ドラマ『ゲームオブスローンズ』のスターク家のアリア。

あれはよく描かれてました。

アリアが復讐に燃える気持ちが理解できるくらい徹底的に表現されてました。

それに、アリアは応援したくなるような、視聴者が育てている感覚もありました。

ドラマなのでアリアを深掘りする充分な時間があったのが大きな違いですね。

 

しかし、ガラドリエル海上で男性と出会う場面で好感度がややアップ。

ガラドリエルは男性を警戒しているのですが、

男性の話を聞いてガラドリエルは「気持ちが痛いほどわかる」

急にめっちゃ心の距離詰めてくるやん。

そういうガラドリエルのノリがちょっと面白い

確か、エルフって「感情が薄い」という設定があったように思うんですが、ガラドリエルは感情的です。

 

私が気に入ったのは、エルフがドアーフに会いに行った場面。

エルフが「友達だし、まかしといて!」

だけど、面会拒否されて、、、その理由がエルフあるある!?

時間の概念が違うし、感情の薄いエルフならありえるかも。

このシュールなギャグに笑える人が何人いるだろうか。

でも人間もそういう事あるな、と絶妙に思い当たるエピソードも良かった。

 

ドアーフは見た目が愛らしく描かれにくいキャラなんですが、このドアーフは髭が三つ編みされてて可愛いんですよ。

服もオシャレだし。

映画『チャーリーとチョコレート工場』とまではいかないけど、ドアーフの世界はちょっと楽しい。

いつかAmazonランドができたら、イッツア・ドアーフ・ワールドを体験したい。

 

まだ2話しか見てませんが、概ね面白いです。

内容はスローテンポな感じで、ガラドリエルはいつまで海に居るんだろう、と思ったりすることはありました。

その場面で伝えたいことはわかるんですが、演出がイマイチ、ピンッとこないため、とっとと陸に上ろうぜと思ってしまう。

制作総指揮のJ.D.ペインの演出は、私にはハマらないのかもしれない。

物語が進むに従い、テンポアップすると広報が伝えていたようなので、期待が高まります。