スポンサーリンク

射撃の腕を競う国際スナイパー競技会『究極の対決!世界の凄腕スナイパー』(感想レビュー)ドキュメンタリー映画

 

年に1回、世界で最も優秀なスナイパーを決める競技会のドキュメンタリー

究極の対決!世界の凄腕スナイパー』をAmazonPrimeで見ました。

 

究極の対決!世界の凄腕スナイパー概要

このドキュメンタリーでは、2017年国際スナイパー競技会が紹介されます。

競技会にはアメリ海兵隊アメリカ陸軍、沿岸警備隊だけでなく世界中の軍、サンバーナディノ警察SWATなど警察の現役スナイパーが参戦します。

競技会は7種目。

29チームが4日間(睡眠時間は1日平均3時間程度)競います。

 

恐ろしい競技会です。

 

究極の対決!世界の凄腕スナイパー(感想レビュー)

 

ブラックホークから射撃する種目もあります。

地上の的がめちゃくちゃ小さく見える距離で、当てたら10点。

めちゃくちゃ難しい。

沿岸警備隊は、麻薬密輸、密入国などの監視を行っており、密輸業者の高速船を止めるにはヘリからの狙撃が効果的で、彼らが得意とする射撃環境です。

それぞれ慣れた射撃環境があり、得点を稼ぐチャンス。

しかし思ったように腕が発揮できなかったりして、成績が入れ替わるのが興味深いです。

 

射撃の腕だけでなく、サバイバル術も含まれるのは知りませんでした。

4.8キロ走ってから、障害コースを10分で回り、障害コースに隠されていた10個の軍用品を記憶してゴール後に2分で書く(「キムス」と呼ばれる記憶術を試す)競技があります。

はやいチームで5分ちょっとでコースを回るんですが、まったくこなせない人もいて、優秀なスナイパーというのは、射撃の能力だけではないことがよくわかりました。

 

このドキュメンタリーを見てから映画『アメリカン・スナイパー』を見たら、以前より理解できたと思います。

予告のこの一部だけでも、競技会の種目で求められてた能力だ!と感じました。

 

 

仲間が撃たれて、スナイパーが仲間を担ぐ場面があるんですが、これも競技会の種目にあったやつー!と思うわけですよ。

随所でスナイパーのすごさの伝わる映画だと思うのですが、軍経験の無い人にはイマイチこのすごさってわからないと思います。

『究極の対決!世界の凄腕スナイパー』を見てから映画を見るとさらに楽しめるのでおすすめです。

 

順調に種目をこなし結構いい順位にいる、アメリカ陸軍第10山岳師団2等軍曹のジョー。

彼はアフガニスタンで地雷を踏み、右足のひざ下を失い義足です。

2時間以内の12キロのウォーキングに苦戦。

疲労した健常者にもきついのに、義足はさらにきつい。

オリンピックで見るようなハイテク義足があれば別でしょうが、個人でそんなの持ってない。

種目が進んでいくに従い脱落者が出てくるので、最後の種目になったときには「みんなに優勝して欲しい」という気持ちになります。

どのチームも応援したくなります。

 

最後の種目で、茂みに潜伏するためにギリースーツをネットで買っているチームがいました。

ネットで買うんだ!

↓ギリースーツ は茂みにカモフラージュするものです

 

「あわててネットで買ったんだ。

 ネットの買い物でありがちなんだけど、写真では10倍いい品に見えた」

わかるわ~。

 

茂みに隠れ慣れてないと、些細なことで見つかってしまいます。

アプリで地図を見ていたのか、スマホの反射でバレてしまったチームもいます。

これも興味深い種目でした。

 

双眼鏡でスナイパーを探す監視員のテンションが妙に低くて、そのやりとりがなんだか面白い。

というか、スナイパーは冷静さが求められるからか、全体的にアメリカ人らしからぬ冷静さで淡々と種目をこなしていく姿が見てていいんです。

悔しくても「くっそー!」とか言わない。

うまくいっても「ヤッホウ!」とか言わない。

『究極の対決!世界の凄腕スナイパー』は、こういう人たちが世の中にいて、国を守っているんだなっていうのが見られてよかったです。

 

しかし、スナイパーが顔バレして支障はないのだろうか?(安全面に配慮してあるとはありましたが)

映画『アメリカン・スナイパー』では、スナイパーに懸賞金がかけられていました。

このドキュメンタリー映画は思ったより貴重な映像なのでは。

 

自衛隊は国際スナイパー競技会に出ないのか調べたら、オーストラリアで毎年開催されている豪州陸軍主催の射撃競技会AASAM(アーサム:Australian Army Skill at Arms Meeting)に参戦していました。

陸上自衛隊部隊が2019年に参戦し、結果は、戦闘射撃部門が第3位(小銃:第4位、拳銃:第1位、機関銃:第5位)、狙撃銃部門が第9位。

2018年は狙撃銃部門では第1位(12カ国18コチーム中)、国際マッチ部門で第3位(18カ国18コチーム中)

おぉ、すごい。

もしも、「彼はスナイパーなんだよ」と紹介される機会があったら、その人はめちゃくちゃ凄い人です。

 

関連リンク 2018年度豪州における豪軍主催射撃競技会について・陸上自衛隊公式サイト