AmazonPrimeで映画『引っ越し大名』を見ました。
主演は星野源。
殿(松平直矩)を及川光博氏が演じています。
髷姿がよくお似合いです。
松平直矩は、各藩の藩主や政治状況を解説した本『土芥寇讎記』(どかい こうしゅうき)に「美少年好きで、、、」とあり、 コミカルなBL要素が入ったコメディ映画になっていました。
生涯に7回も国替えをさせられ、“引っ越し大名”とあだ名された実在の大名・松平直矩をモチーフにした土橋章宏原作の小説『引っ越し大名三千里』を映画化。
映画『引っ越し大名』あらすじ
引っ越しを仕切っていた前任者・板倉が亡くなり、本を読んでいるから物知りであろう、という理由だけで片桐春之介(星野源)が引っ越し奉行に任命される。
どうしたらいいかわからない片桐は、板倉の娘に「引っ越しの指南書」を見せてもらえないか助けを求めるが断られてしまう。
大名の引っ越しってどうするのか。
九州へ引っ越すとなると、海を渡るので2万両が必要だと言う。
しかし、藩には3千両ほどしかない。
1万7千両足りないが、それをどうにかするのも引っ越し奉行の仕事なのだった。
映画『引っ越し大名』感想レビュー
新型コロナウイルスのワクチン接種で、政府は7月末までの高齢者の接種完了を実現したい考えを示していて、工夫を凝らしている自治体の取り組みが総理大臣官邸のホームページで紹介されはじめています。
ほかの自治体などに参考にしてもらうためですが、その自治体に優秀な人材がいるかで初動に差がでたと感じます。
ワクチンを廃棄した自治体も出てきて大混乱でした。
映画『引っ越し大名』でも、藩に急に引っ越しの命が下ります。
幕府から引っ越しの指南があるわけではありません。
自分達で引っ越しせよとのお達しです。
そこで活躍するのが片桐春之介(星野源)ですが、失敗したら切腹ですから、必死度が違います。
お金に困るお武家様のお話はこれまでも『武士の家計簿』『超高速参勤交代』『殿、利息でござる』などがありました。(ちなみに原作者の土橋章宏氏は『超高速参勤交代』の原作者でもあります)
『引っ越し大名』も引っ越し費用を抑えるため、さまざまなアイディアが出されます。
驚いたのが、出向のようなカタチで武士が百姓になるよう命じられる場面があります。
再び15万石に戻った暁には武士に戻すというものですが、再び武士に戻れる保証も無く、半ばリストラという厳しい一面もあり、現代に通じるものがありました。
コロナ禍で、キャビンアテンダントが農家へ出向したり、飲食の従業員が工場へ出向したり、ときどき見かけるそんなニュースに重なりました。