スティーヴン・キング原作の犯罪ホラー小説がドラマ化 HBOドラマ『アウトサイダー』(感想レビュー)
ウエストワールド3を見るためにAmazonのHBOチャンネルに登録したので、他に何か見るのはないか、、、
スティーヴン・キング原作の『アウトサイダー』がある!
スティーヴン・キングがインタビューでドッペルゲンガーをヒントに執筆したと読んでいたので興味がありました。
あらすじ
ジョージア州の田舎町で、11歳の男の子の惨殺死体が発見され、捜査がはじまる。
◆『アウトサイダー』感想レビュー
ドッペルゲンガーの現象で信じられている「死の前兆」
ではなく、Xファイルのディープスロートを彷彿とさせる物語でした。
スティーヴン・キングの作品で言えば『IT それを見たら終わり』系。
冒頭で男の子が犠牲になるところから、スティーヴン・キング節がすでに効いてます。
スティーヴン・キングを何作か見た人なら先は大体見えるけど、やっぱり面白いです。
設定がきちんとしていて、なぜ?と矛盾を感じることも無く安心してみれます。
『アウトサイダー』でびっくりするのが、おじさんしか出てこない。
渋い。渋すぎる。
『ウエストワールド』で美男美女を見た後だったので、渋さ増し増しです。
幼馴染のおじさん達、という典型的な組み合わせですが、警察官、GBI(米ジョージア州捜査局)、弁護士、と優秀揃い。
彼らは本当に昔から仲間のような雰囲気があって、主人公のラルフを演じるベン・メンデルソーンがどこか子供の頃の面影が残っているような表情をするのが、またいいんです。
そんな彼らがプライベートで殺人事件の捜査をしていくのですが、子供時代の冒険の延長のような雰囲気さえ感じます。
私は冒頭から楽しめたんですが、家族には恐ろしく眠気が襲っていました。
『ストレンジャーシングス』や『ウエストワールド』が好きな人には、少し退屈かもしれませんね。
唯一のヒロインが天才私立探偵のホリー。
ホリーを演じるのはシンシア・エリヴォ。
え!歌手なの!?
驚くほど地味で控えめな役なんです。
そして変わった人というちょっと難しい役どころでしたが、とても良かった。
最近では映画『ハリエット』で主演を務めています。
生涯で800人以上の奴隷を救い、南北戦争では自ら戦った女性、ハリエット。
『アウトサイダー』ではダイナーが出てくるんですが、残念ながら料理は特に無く。
ドミノピザを食べながら見てたら、後半にヘヴンというフライドチキンのお店が登場し、ドドッとテンションあがりました。
ケンタッキー食べたくなるやつ!
(ケンタッキーは50周年を迎え、7月1日~7日まで5ピース1000円パックやってます)
弁護士役のハワード(ビル・キャンプ)が見た目まんまの食いしん坊で、揚げたてが食べたい、とその場で食べる姿に、うんうん、と大きく頷きました。
しかし、この食いしん坊が後に災いしてしまうのです。
何気ない行動が運命を左右することもある。
スティーヴン・キングの見事な物語の流れです。
『アウトサイダー』で興味深いのは、人間なので多少の思惑があるにせよ、みんな真面目に仕事を遂行していること。
誰も悪くないのに、結果が残念なことになることって不思議とあります。