19歳の戦場の英雄『ビリー・リンの永遠の一日』 【おすすめ映画・イラク戦争】
画像参照:Billy Lynn's Long Halftime Walk (2016) - IMDb
日本では8月15日が終戦の日とされているので、夏になると戦争映画を見ようという気持ちになります。
イラク戦争に触れた『ビリー・リンの永遠の一日』を見終わったあと余韻があって、気になって調べたら『ブロークバック・マウンテン』のアン・リー監督でした!どうりで!
2度のアカデミー監督賞を受賞しているアン・リー監督&豪華出演俳優ですが日本では劇場未公開。
当初は公開予定してたけど、未公開になったという映画。
あらすじ
2004年イラク戦争で英雄になったビリー。
しかし英雄ビリーは現実と戦争の記憶が交差していきます。
戦争の見せ方が新鮮であり、戦争によって引き起こされる問題を身近に感じられます。
ヴィンディーゼル、クリスティンスチュワート、スティーヴマーティンなど豪華俳優が映画を引き立てていて、見ごたえがあります。
原作は小説です。
スポンサーリンク
戦地へ戻る前日、凱旋ツアー最大の目玉としてアメリカン・フットボールのハーフタイム・イベントにビリーと仲間達が招かれます。
ディスティニーチャイルド(ビヨンセ)がパフォーマンスした年のこととして描かれているんですが、ビリーがいたのか!?と思うような演出。
実際はビリーはいないんですが銃のパフォーマンスがあります。
ぜひ映画と見比べて欲しい!
このときのディスニーチャイルドのアルバムはよかった。
- アーティスト: デスティニーズ・チャイルド
- 出版社/メーカー: Sony Urban Music/Columbia
- 発売日: 2009/11/25
- メディア: MP3 ダウンロード
- この商品を含むブログを見る
画像参照:Billy Lynn's Long Halftime Walk (2016) - IMDb
主役、ビリー・リンを演じたのはジョー・アルウィン。
歌手、テイラー・スウィフトのボーイフレンドとしても有名なイギリス人俳優。
大人のようで子供らしさも垣間見える繊細だけどタフさもある19歳の微妙な心が見えるようで大変よかったです。
ビリーの隊長はヴィン・ディーゼル!
男気あふれる兄キな隊長w
宗教的というか、哲学的というか、そんなセリフが印象的でした。
ヴィン・ディーゼルが言うから心に響くという若者~中年がいるんじゃないでしょうか。
ビリーのお姉さん役にクリステン・スチュワート。
ちょっとヒステリックなところがくどいように思うけど、家族を大事に思うアメリカ人の典型的な姿なのかもしれない。
お姉さんがきっかけでビリーは入隊したんですが(そういう事情で入隊ってよくあるの?)と驚きました。
他の人の「今ならお金がもらえるし保険にも入れるから入隊を考えている」という理由も興味深く。
当時は兵士不足で政府がキャンペーンを行っていたのかもしれません。
「国の役立ちたいから入隊する」という人もいるでしょうが、入隊する理由はそれぞれなんだなぁ、と感じます。
現代のアメリカ社会の風刺が込められていると感じました。
ビリーの武勇伝をハリウッドで映画化する!と意気込む監督はクリス・タッカー。
美談をハリウッド映画化しようとすることはよくあることで、皮肉に描かれてました。
悪い人ではないんだろうけど、、、という人柄がすごく出てて適役。
映画のスポンサー・大企業の役員を演じるスティーヴ・マーティン。
彼らの功績を称えつつ、ビジネスでは厳しい面を見せます。
人の良い役が多いスティーブ・マーティンをあえてこんな感じで使うところにアン・リー監督のセンスが伺えます!
アメリカのビジネスマンは本当にシビアなんでしょうね。
ユニクロ・柳井会長がテニスの錦織選手に特別ボーナス1億円をだしたニュースを思いだしました。
アメリカン・フットボールのチアリーダーとイチャイチャする場面もあって、物語がシリアス過ぎないのもバランスがいい。
『ビリー・リンの永遠の一日』はがっつり戦争を見せる映画ではないので、戦闘シーンが苦手な方でも見られます。
英雄ってなに?戦争で生死をわけるものってなに?考えさせられる映画でした。
おすすめの映画です。