戦車「フューリー」号の 副操縦手が戦闘で死亡し、 新兵でタイピストを務めていたノーマン・エリソン(ローガン・ラーマン)が配属される。
ノーマン以外のクルーは北アフリカ戦線の厳しい戦いをくぐり抜けてきた強者揃い。
指揮を取ってきた車長コリアー(ブラット・ピット)はノーマンに生き残るために戦い方を教えていく。
ブラット・ピットが乗ってる戦車なら乗ってみたい!
ノーマン以外のクルーは以下の4名。
「ウォーキングデッド」のショーン役のジョン・バーンサル 、
新兵のノーマンは若くて、女性は未経験。
戦争中には恋をする時間も無い。
いちばん青春を謳歌する年頃に、戦争で戦わなければいけない。
明日には死んでしまうかもしれない。
まだ未経験なのに。
『フューリー』は戦争により降りかかる若者の不幸にハッとさせられます。
チャンスは逃さないこと。これ大事。
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車長コリアー(ブラット・ピット)は仲間を死なせないためにもノーマンに厳しく指導します。
だけどノーマンの童貞を気遣う優しい一面もあり、コリアーにはもう脱帽です!
素晴らしすぎてコリアーを一気に好きになりました。
コリアーは戦場での手腕をかわれて、厳しい戦場へ送り込まれます。
戦っても、戦っても終わらない!!
まるでブラック企業で働く社員のよう。
クルーのみんなも疲弊しているのがわかります。
彼らは荒くれ者のように見えますが、ときどき見せる「根はいい奴」な性格から、戦争が彼らの性格を変えてしまったのだと感じます。
戦争は人を変える。
そういう意味で映画『プライベート・ライアン』に近いところがあるかも。
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『フューリー』の見どころは戦車での戦闘でしょう。
今まで戦車でどうやって戦うのか知らなかったのですが、そうやって戦うのか!
ブラット・ピットの指揮が超かっこいい!!
だけど戦車で戦うってすごく怖い。
逃げ場が無いんです。
火だるまになって死んでいく者など、戦争にゾッとします。
コリアーや仲間がどんな気持ちで戦ってきたか考えると、戦争って本当に恐ろしいと思える映画です。
ネタバレになりますが、
約300名からなる武装SS大隊がやってる場面で、クルーは戦車を放棄して森へ逃げることを主張します。
当然です。
普通はそうします。
しかし、コリアーはこれを拒否して、1人で戦おうとします。
結局、みんなで待ち伏せするのですが、武装SS大隊もまさか5人で待ち伏せしてるとは思わないでしょう。
武装SS大隊は歌いながら行進してるわけですから、みんな恐れをなして逃げるはずなのです。本来なら。
コリアーは心のどこかで死に場所を探していたようにも感じました。
戦いに疲れて、意味のある死を遂げたかったのではないでしょうか。
数々の戦いをくぐり抜けてきたコリアーは、死を恐れないかっこいい奴に見えてたけど、実はそんなんじゃなくて、ひとりの普通の人間なのだと終盤のセリフで感じました。
いったい誰が英雄なのか、考えさせられる映画です。
おすすめです。