ニュースでバードボックスチャレンジと呼ばれる目隠しをして危険な行為に挑戦して事故や負傷している人がいると聞きます。
驚いたのが目隠しして運転した17歳の少女。
事故して当然。
と思ってたら、バードボックスを見たら、目隠しをして車を運転する場面があるじゃん。
これを真似たくなったのか!
確かに(自分にもできそう)と思えそうな映像ではあったけど、まともな人なら真似しようとは思わない。
動画配信サイト「ネットフリックス」のオリジナル映画「バードボックス」は、目を明けたら死ぬ、という正体不明の症状から逃れるために目隠しをして人々が逃げる物語です。
ジョシュ・マラーマン原作のSF小説がもとになっています。
Bird Box - Schliesse deine Augen
- 作者: Josh Malerman,Fred Kinzel
- 出版社/メーカー: Blanvalet Taschenbuchverl
- 発売日: 2018/12/01
- メディア: ペーパーバック
- この商品を含むブログを見る
主人公のマロリーをサンドラ・ブロックが演じています。
マロリーはめちゃくちゃタフで強い女性!
海外ドラマ「ウォーキングデッド」のキャロルをイメージしてもらうとわかりやすいかも。
現代の女性を象徴していますが、サンドラ・ブロックらしい役です。
でも、どうしてマロリーこんなに強いのか?
本編で牧場育ちとわかるんですが、つまり、オオカミを追い払うために銃を操ったり、カウボーイな女性なのです。
しかし、冒頭でマロリーは絵を描いていて、文系なイメージから入るので、マロリーの育ちが理解できないと不自然に強いと感じてしまうかも。
マロリーの描いていた絵が「最後の晩餐」をモチーフにしていてこれから起こる出来事が暗示的です。
それにしてもサンドラ・ブロックと言えば、代表作の映画「スピード」なんですが、バードボックスのカーアクションは洒落てると思いました。
バードボックスは俳優の迫真の演技が素晴らしく、映画に没頭させてくれます。
どこにでもいるちょっと嫌な性格のダグラスを映画「マルコヴィッチの穴」で知られる ジョン・マルコヴィッチが演じています。
マッチョで子供の面倒見が良くていい人・女性からしたら理想的な男・トムをトレヴァンテ・ローズが演じています。
海外ドラマ「ER」で女医役を演じたバーミンダ・ナーグラがラファム医師を演じてたのがツボでした。
ネットフリックスを視聴しているなら、映画やドラマに精通している層が厚いことを知っての配役かと。
細かい遊びというのかな、見る人が見たらわかる、みたいなのがちょこちょこっと散りばめられているのもよかったです。
約2時間の映画ですが、あっという間に見終えました。
最初から最後まで(どうなるの!?)と目が離せない。
説明不足と感じる場面はあるものの、よく2時間でまとめたな!という印象が強いです。
バードボックスは映画「Mother」のように宗教が題材となった映画ではありますが、宗教に詳しく無くても話自体が面白いので大丈夫です。
深く興味を持ったら、宗教的な知識が必要になります。
例えば、マロリーは妊娠しているのですが、父親が誰かについて詳細がわかりません。
これはマロリーが聖母マリアの象徴の表現だと思います。
でもまぁ、そんなことは考えず、SFホラー映画として素直に楽しめます。
バードボックスを見ながら昔に聞いた物語を思い出していました。
黄泉の国、耳なし芳一、杜子春などの世界観に通じるものを感じました。
ネタバレな話になりますが、
マロリーは子供たちと川を下って安全と言われる場所へ向かいます。
ただその川って、三途の川みたいなものなのではないかな、と感じました。
彼らはやっとの思いで、ずぶ濡れになって辿りつくのですが、寒さも感じてないようですし、マロリーの顔も汚れてないことなど、さまざまな状況からして、辿りついた先は、この世にある場所では無いという印象です。