村上春樹氏の「ラオスにいったい何があるというんですか? 」を読みました。
ラオス、、、
ラオスってどこ?
タイやカンボジアの近くの国でした。
村上春樹氏は無知な読者にもすんなりとその国の情報がある程度わかるように、冒頭で丁寧に解説をしてくれているので、とても想像しやすいです。
具体的に数でも教えてくれます。
詳細なデータというのは女性にはあまり興味が無い部分だと思うのだけれど、具体的なデータは男性のツボなんじゃないですかね。
今回のこの旅エッセイでは、村上春樹氏が過去に住んでいた街を再訪しています。
この国であの作品を書いたのか。
そんなことが綴られていて、どこそこのレストランによく通っていて、ここがおすすめ、と丁寧に書いてあるので、もしも村上春樹氏をなぞる旅に出かける方にはガイドブックとしても役立つと思います。
いつか、どこか、村上春樹氏が食べたレストランで食事をして「これか!」と味わってみたいものです。
しかし、村上春樹氏は食べることが好きだなぁとも感じるけれど、その店の雰囲気を楽しみながら美味しい食事をするのが好みのようで、そのちょっとしたこだわりがあれこれ書いてあるのもなかなか面白いです。
ほとんどが遠い国だったりするんですが、熊本の旅も収録されていて「お、ここならいつか行けるかも」とも感じます。
しかし、熊本では村上春樹氏が好きなところを訪れたわけでは無く、仕事ついでに仲間に熊本を案内してもらった内容になっていますので、ちょっと他の旅とは質が違います。
ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集
アメリカ各地、荒涼たるアイスランド、かつて住んだギリシャの島々を再訪、長編小説の舞台フィンランド、信心深い国ラオス、どこまでも美しいトスカナ地方、そしてなぜか熊本。旅というものの稀有な魅力を書き尽くす。写真多数を収録。
あとがきで「旅のエッセイを書くぞ、とお仕事にしてしまうと、ゆったりと旅が出来ない、しかし、こうして本になってみると書いてよかった」と、要約するとそんなようなことが書いてありました。
私は仕事ではありませんが、旅行で写真を沢山撮ります。
こんなに撮ってどうするの?
と、誰かに言われたことがあるような気がしますが、これが十数年経ったときにやっぱり撮っておいてよかったと思いました。
忘れるんです。
忘れてるんです。
でも写真を見ると思い出すことができます。
そうだ、そうだ、こんなところにも行ったんだった。
そうやって過ぎた旅を何度も楽しむことができます。
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