久しぶりに素敵な映画を見ました。
美人で、仕事のできるキャリアウーマンの主人公・ナタリーが、周囲から不釣り合いにしか見えない同僚マーカスと恋をする話。
周囲から「なぜあの人と!?」と驚かれるカップルっていますよね。
そんなカップルが出来上がるまでのお話です。
恋って突然落ちるものなのね、、、。
小説がもとになっています。
作者・フェンキノス,ダヴィド
1974年生まれ。ソルボンヌ大学で文学を専攻。ジャズ・ギターのインストラクターを経て、2002年に、Inversion de l’idiotieでデビュー。2004年のLe potentiel ´erotique de ma femmeでロジェ・ニミエ賞受賞。現在フランスでもっとも注目されている若手作家の一人である「ナタリー」あらすじ
美しい聡明なナタリーとその夫フランソワは、出会ってから七年間、ずっと幸せに暮らしてきた。
しかし、ある日曜日、フランソワは交通事故で他界する。
残されたナタリーは、それ以来、仕事に打ち込んで生きてきた。
しかし、ある日その生活は、不器用で飾り気のないスウェーデン人マルキュスによって一変する。
ナタリー
原題: La délicatesse(Delicacy) (2011年 フランス)
ナタリー(オドレイ・トゥトゥ)は愛し合った夫を亡くし、3年間恋愛から離れ仕事一筋の生活を送っていた。
ナタリーは夫以降、誰も好きになれないと思っていたある日、お世辞にもかっこいいとは言えない同僚、マーカス(ランソワ・ダミアン)に突然キスをしてしまう。
そして、マーカスは魅力的な彼女に惹かれ、ナタリーも素朴な彼に惹かれ始める。
しかし、ナタリーに一方的に好意をいだいている会社の社長シャルル(ブリュノ・トデスキーニ)や、噂好きの同僚たち、ナタリーの友人によって二人は騒がれるようになり…。
主人公・ナタリーを演じるオドレイ・トトゥは映画「アメリ 」で主役を演じてた女優さん。
個性的なイメージが強いけれど、ナタリー では素敵なキャリア・パリジェンヌを演じています。
ファッションもヤングからアダルトへの移り変わりも興味深く、とっても素敵な着こなし!
オフィスも北欧系の企業とあって、すべてがお洒落で見ていて楽しいです。
そんなナタリーに対して、ダサいセーターにブルゾンを着ている同僚マーカス。
マーカスを演じているフランソワ・ダミアンがいい味出してる!
デートで訪れた空席の目立つの中華レストランで、店員さんに「予約してるんですが」とわざわざ言う場面は、マーカスの性格がよく表れていて好きなシーンのひとつ。
後にそのセリフがアドリブだった!と監督のインタビュー記事で知りました。
なるほど、フランソワ・ダミアンがマーカス演じたからこそあんなに愛すべきキャラクターになったのだなぁ。
マーカスって、的外れな行動がちょっと笑えて、見ていて応援したくなるんです。
この映画では、ナタリーを取り巻く人々の言動や行動が皮肉に描かれていて、だからこそマーカスの純粋でひたむきな心に打たれました。
マーカスはかっこよくないし、不器用だけど、ナタリーを理解しようと努力しているし、一緒にいて居心地の良いソファみたいな存在で、ナタリーの抱えている孤独を包み込む包容力があります。
ナタリーの幸せとは、ちょっと幼くて、でも純粋で、誠実であることで、少女の繊細さを持ち合わせたナタリーの気持ちに共感しました。
後からじわじわくる映画でした。