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「あの日、欲望の大地で」ジェニファー・ローレンス、シャーリーズ・セロン


「許すこと」や「許しを請う」ことは人生において大事なんだろうか?

アメリカ映画を見ていて時々そう感じる。

日本の文化においては「詫びる」という姿勢が尊重され、許されるかどうかはその次では無いだろうか。

あの日、欲望の大地でで、お祈りは済んだ?という母の問いに、娘が「もう、お祈りはしない。お祈りじゃ間違いは正せない」と言い放つシーンが印象的だった。

確かにその通りだ。


あの日、欲望の大地で [DVD]
アメリカ北東部、メイン州の海辺の街ポートランド。高級レストランの女マネージャー、シルヴィアは、心に傷を抱え、自らを罰するように行きずりの情事を繰り返す。ある日、そんな彼女は怪しげなメキシコ人男性が連れてきた12歳の少女マリアの姿に激しく動揺する…。

シャーリーズ・セロンキム・ベイシンガーの2大アカデミー女優が体当たり演技で挑む、壮大な愛と宿命の物語。
マルチェロ・マストロヤンニ賞 を本作で ジェニファー・ローレンスが受賞している。

この映画を見ようと思ったのはシャーリーズ・セロンを見たかったからだ。

彼女は美しい。

荒々しい海に佇む彼女の美しいこと。

しかし、シャーリーズ・セロンは美しいだけの役はやらない。

自分が美しすぎることで女優として苦労を重ねてきたそうだが、世の女性からしたらなんと贅沢な悩みだろうと思う。

あの日、欲望の大地ででは、歩けば声を掛けられるようなモテる女性の役でシャーリーズ・セロンがするとものすごく説得力がある。

レストランでシャーリーズ・セロンが働いていたら、食事より彼女を目当てに行くかもしれない。

胸をさらけだすシーンも、シャーリーズ・セロンだといやらしさが無い。


若き日の役をジェニファー・ローレンスが演じていて、演技も素晴らしいし、大変可愛らしい。

ただジェニファー・ローレンスが大人になったら、シャーリーズ・セロンになるのか?というキャラクターが金髪以外似てないなぁ、と感じた。

もう少し面影があれば、、、。

これが美しすぎるシャーリーズ・セロンの悩みのひとつかもしれない。

ジェニファー・ローレンスキム・ベイシンガーが親子なのはわかる気がした。

キム・ベイシンガーも見事に片田舎の主婦を演じていて素晴らしかった。

あのヘアスタイルは絶妙だと思う。

映画を振り返って、だれが悪かったのだろうか、と思ったが、正しい、悪いの話では無いと思いなおした。

事が起きるまでにそれなりの段階があり、結果としてそうなってしまうのだ。

どうすればよかったのか。それはわからない。

だからこそ人は許しを請い、人はそれを許すのかもしれない。


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