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せいめいのはなし 福岡伸一 対 内田樹、川上弘美、朝吹真理子、養老孟司


題名にぴったりな絵が描かれた「せいめいのはなし」を読みました。生物学者福岡伸一さんの子供の頃に読んだ絵本「せいめいのれきし」の影響を受けての表紙の作りが可愛らしいです。せいめいのれきしちいさいおうちの作者でも知られるバージニア・リー・バートンです。


せいめいのはなし
内田樹川上弘美朝吹真理子養老孟司との「はなし」で輝く、動的世界!「動的平衡」は生物の世界から、経済、文学、時間、意識、分類へと縦横無尽に広がっていく。いつも好奇心に目を輝かせている自由闊達な四人が「福岡伸一」の生命観に化学反応を起こしていく。相互につながる四つの「はなし」と、躍動する動的思考で語る著者の「はなし」――立ち上がってくる新たな福岡伸一ワールドとは?著者の2007年の「生物と無生物のあいだ」は65万部を超えるベストセラー。 出版社: 新潮社 (2012/4/27)

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せいめいのはなしの感想
著者の福岡伸一さんは生物学者で「生命とは動的平衡にある流れである」と言っています。さっぱり意味がわからないですよね。でも、それがどういうことを意味しているかは知識が無くとも、読み進めていく内に理解できていくと思います。そして生物学的な視点から物事をとらえ会話していく様は、今まで考えもしなかった新たな思考の発見があったり、面白い小話に出会えたりします。バカの壁で有名な養老孟司さんは虫が大好きで、擬態の話題からメルボルンのアリとカミキリがそっくり、という話題に移って行きますが、無理して似せていることに触れていくのが興味深いです。またストレスの会話も、なるほど、と思うことがありました。この本はトークショーを見に来たような気分にさせてくれます。以前に読んだ阿川佐和子さんとの対談形式のセンス・オブ・ワンダーを探して 〜生命のささやきに耳を澄ます〜も読みごたえがあって面白かったです。福岡伸一さんについて詳しく知りたければセンス・オブ・ワンダーを探して 〜生命のささやきに耳を澄ます〜のほうをおすすめします。

福岡伸一さんの略歴
生物学者。1959年東京都生まれ。京都大学卒。米国ハーバード大学医学部研究員、京都大学助教授などを経て、青山学院大学教授。2007年に出版した『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)はサントリー学芸賞中央公論新書大賞を受賞、ベストセラーとなる