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あなたにとって母の味はなんですか? 残るは食欲3 娘の味 阿川佐和子


先月末に発売された阿川 佐和子さんの娘の味 残るは食欲3です。雑誌『クロワッサン』に連載中のエッセイをまとめたもの。
阿川 佐和子さんと言えば、インタビューが評判で関連本の聞く力―心をひらく35のヒントセンス・オブ・ワンダーを探して 〜生命のささやきに耳を澄ます〜でもレビューは上々です。あとご存知の方も多いと思いますが、阿川 佐和子さんは新幹線「のぞみ」の名づけ親でもあります。こだま→ひかり、ときて「のぞみ」に決まった時は、そうきたか、と感心したのでした。

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娘の味 残るは食欲3の感想
まず題名にもなっている娘の味は「お母さんが作ってくれたオックステイルシチュウを娘なりに再現する」というものです。お母さんがオックステイルシチュウを作るなんて洒落ている家ですこと!阿川 佐和子は、お母さんのかけた手間を省略、省略、省略してオックステイルシチュウを完成させるのがなんとも著者らしいです。
それから最近人気の「バーニャカウダ」についても書かれていて、食べた先で美味しく簡単に作れそうだということで自宅で作ってしまう阿川 佐和子さん。私もその気持ちわかる!でもバーニャカウダはアンチョビが入っているので家で作りませんけどね。このエッセイでは阿川 佐和子さんの食に対する想いを存分に楽しむことができます。しかし、度々、頂きモノが多すぎて旬を逃しすぎる食材の話はちょっといただけない。理由はあれど、美味しい時期を逃してしまうのは、、、ね、残念でなりません。反対にぱさぱさになったバームクーヘンをティラミスにしたり、しなびたニンジンはグラッセにするなど、へぇ、と思うようなこともありました。私が読んで好きだったのは「スキヤキスキスキ」のお話。家族の思い出と、すき焼きの描写が良くて。だからね、すき焼きを食べたくなって週末に食べました。

ちなみにこのエッセイを読んだきっかけは、魔女のスープ 残るは食欲 2を読んでおもしろかったこともありますし、表紙の絵がなんとも素敵だなぁと思ったのです。題名とよくマッチしているし。ふふふっ、と笑いがこみあげてきたんですけど、ふと絵の下の名前に目がとまりました。荒井良二さんの絵かっ!これにはガツンッときました。やっぱり世界的に認められた絵本作家の絵はすごいなぁ。エッセイもいいんですけど、ちょくちょく出てくる荒井良二さんの挿絵で箸休めならぬ読書休めができて、のらりくらりと読めてよかったです。

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娘の味 残るは食欲3の詳細
今回食べたのは、あん食パン、小籠包、ハンバーグ、信玄餅、すき焼き、目刺し、キャビア
豆腐、フォアグラ、バームクーヘン、ラクダのつま先……などなど。あとがきにかえて、自らが腕を振るった「残るは食欲レシピ」三品の作り方も掲載しています。

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娘の味 残るは食欲3 あん食パン、小篭包、ハンバーグ、信玄餅、すき焼き、目刺し、キャビア、豆腐、フォアグラ、バームクーヘン、ラクダのつま先…などなどを食べました。クロワッサン連載、極上の食エッセイ第3弾


聞く力―心をひらく35のヒント (文春新書)頑固オヤジから普通の小学生まで、つい本音を語ってしまうのはなぜか。インタビューが苦手だったアガワが、1000人ちかい出会い、30回以上のお見合いで掴んだコミュニケーション術を初めて披露する


たいようオルガン 荒井良二
たいようオルガンに見まもられて、ゾウバスは長い長い旅をします。のりたいひと、てをあげて。どうぞどうぞ、のったりおりたり、ゾウバスはしる。IBBYオナーリスト(世界優良図書)選定



はっぴぃさん 荒井良二 のろのろの少年は、のろのろじゃなくなるように。あわてんぼうの少女は、あわてなくなるように。はっぴぃさんは、山の上の大きな石の上に時々来て、困ったことや願いごとを聞いてくれるのだという。