お正月の最終日。
なぜ今?って思うでしょ?
オンラインレンタルが無いんですよ。
DVDかブルーレイをレンタルしてこなきゃいけなかったんです。
以前にね、借りに行ったわけですよ。
ハイ、レンタル中。
それから延びに延びて、3分でわかるアウトレイジを見たら「やっぱ見たい」ってなって、お正月の寒い中、レンタル屋さんに走ったのでした。
アウトレイジは、
アウトレイジ ビヨンド
アウトレイジ 最終章
3作品あります。
アウトレイジの感想
北野武さんが演じる大友は義理堅い昔ながらのヤクザという人物で、舎弟からの人望も厚いのですが、上に立つにはそれだけでは足りない、というのもまた事実で、アウトレイジのまんまがヤクザの世界なら、上にあがるってめちゃくちゃ難しい。
出世した後も統治するのが至難の業。
まさに戦国時代を生き抜く感じ。
アウトレイジには、あの人も!この人も!というくらい知ってる俳優がたくさん出てるのが楽しくて、素敵なキャラクターが盛りだくさんです。
それでいて「え!そんな感じで死ぬの!?」と驚くほどあっさりなところもあって、その潔さが面白い。
「実は生きてました」とホッとさせるところが全く無い。
あとヤクザの世界の理屈というのか、道理というのか、一般人にはわかりにくくなりがちなところがきちんと説明してあって話に置いて行かれないのがうれしく、映画を楽しめました。
アウトレイジにはさまざまなキャラが出てくるので、このキャラ好き!というキャラがひとりは見つかるんじゃないでしょうか。
画像参照 「アウトレイジ 最終章」公式/NOW ON SALEだバカヤロー! (@outrage_movie) | Twitter
大友組 若頭・水野。
タバコをポイ捨てして警察に怒られて、の場面は「子供か!」という行動で笑わしてくれました。
多分、笑うところだと思います。たけしさんの映画ですし。
本筋に関係のないようななんでも無い場面で、むしろいる!?という場面が映画の中にたくさんあるんですが、何気ない場面が印象的だったりして、キャラクターの人柄がポロリと垣間見える面白さがあります。
グッと親近感を感じさせて、遠いヤクザの世界の人達から、もうちょっと傍にいる怖いおじさん達に気持ち的にはなっていくような気がしました。
びっくりしたのが加瀬亮さん。
画像参照 「アウトレイジ 最終章」公式/NOW ON SALEだバカヤロー! (@outrage_movie) | Twitter
めちゃくちゃキレキレ(笑)
大友組 金庫番 → 山王会 若頭になった石原を加瀬亮さんが演じてるんですが、こんな役もやられるんですね。
加瀬亮さんってちょっと大人しめな役の印象なでした。
住友林業のCMでは穏やかな暮らしをエンジョイしてるような人物を演じてますし、ユニクロの感動パンツのCMでニコニコしてて、石原とは真逆!
石原は頭脳派のヤクザで、アウトレイジのなかでいちばん好きなキャラです。
石原のファッションのままインタビューに答えてる加瀬亮さんと映画のギャップもまたいいです。
自分よりずっと先輩の役者を叱咤する役の難しさを語ってるのを見てからの、
アウトレイジビヨンド・石原怒号を見ると「ここか!(笑)」と思う。
画像参照 「アウトレイジ 最終章」公式/NOW ON SALEだバカヤロー! (@outrage_movie) | Twitter
花菱会会長 野村(大杉漣)
元証券マンのヤクザの会長という設定がぴったりな大杉連さん。
大杉連さんは役者キャリアが長いにも関わらず、ほとんど芽が出てなかったのですが、北野武監督が「うめえな、この人」と採用してブレイクした経緯があって、そんな背景を知りながら見るとまたなんだか深いものを感じる気がします。
首から上の演技がすごいと思いました。
2018年にお亡くなりになって、しんみり。
画像参照 「アウトレイジ 最終章」公式/NOW ON SALEだバカヤロー! (@outrage_movie) | Twitter
やっぱりこの人にしか演じられないキャラがある!
そう感じさせる花菱会幹部・花田(ピエール瀧)
多分、北野武監督ご自身がやりたいくらい大好きなキャラなんじゃないでしょうか。
察しの良い方ならわかると思うんですが、花田はSとMで言えばM。
Mッ気たっぷりな装具を身につけながらドスの効いた声で喚くなんて、面白すぎる!
北野武監督は天皇陛下の即位30年を祝う式典「天皇陛下御即位三十年奉祝感謝の集い」 (2019年)で両陛下へ祝辞を述べたのですが、
私が初めて両陛下のお姿と接したのは、平成28年のお茶会の時でした。
なぜか呼ばれた私に、両陛下は
「交通事故の体の具合はどうですか。あなたの監督した映画を観ています。どうかお体を気をつけてください。頑張ってください」
と声を掛けていただきました。
この時、両陛下が私の映画のことや体のことまで知っていたんだと驚き、不思議な感動に包まれました。
ただ、今考えてみれば、両陛下がご覧になった映画が、不届き者を2人も出した『アウトレイジ3』ではないということを祈るばかりです。
(祝辞の一部を抜粋)
さすが北野武さんの祝辞だと思いました。