画像参照:シネマドリ
松田龍平氏が出演する映画『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』(2015年)を見ました。
あらすじ
東北の田舎の小さな村「かむろば村」は高齢者40%、バスも無い、警察も無い、病院も無い、限界集落。
ある日、東京から高見武晴=通称・タケ(松田龍平)が引っ越してくる。
かむろば村の村長であり、集落の唯一の移動手段であるバスの運転手でもある・与三郎(阿部サダヲ)は、東京からこんな田舎に来るなんてワケありだろうとタケを気にかける。
家に送り、暖房はどうするのか与三郎がタケに問うと、ユニクロのヒートテックを沢山持ってきたので着こめば大丈夫だ、と言い張る。
田舎の寒さ舐めんなよ!
田舎を全く知らないタケは、村の人に呆れられながらも助けられ、田舎の暮らしをスタートさせていきます。
やがて、かむろば村の村長選挙がはじまり事態は変わっていきます。
いやこれ、都会の人ならマジでタケみたいな考えな人もいるかも!?(;゚Д゚)
田舎コメディ映画です。
いがらしみきお氏の漫画『かむろば村へ』が原作です。
映画では「ジヌよさらば かむろば村へ」となっています。
ジヌとは銭が訛った方言です。
かむろば村の村長の与三郎(阿部サダヲ)と、その妻(松たか子)
主人公はタケのはずなんですが、与三郎が主人公かも?
というくらい、阿部サダヲ氏の演技が光ってます。
大袈裟に田舎のおじさんを演じてて、笑ってしまいます。
タケの荷物を運び入れる場面がいちばんツボでした。
映画『奇跡のりんご』で東北の人を演じたことがあるからか、東北の田舎のおじさんが板についてて本当によかったです。
あと、びっくりしたのが松たか子さんのランジェリー姿。
まさかこんな田舎で拝めるとは!(笑)
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タケは田舎を舐めてるように見えるくらい、本気で田舎を知らなくて。
なんだかほっとけないと、村人が助ける気持ちがわかります。
田舎ってそこで暮らさないとわからないことって沢山あると思います。
囲炉裏の火をつけたまま寝たらどうなるか、、、とか。
タケと同じく(そうなんだ)と新鮮な目で田舎暮らしを感じられると思います。
あとタケは大人しそうに見えて、若者らしく性欲満々な面もあり、思ってるより人間味に溢れる天然キャラクターでした。
涙をほろりとこぼしたり、白目をむいたり、二階堂ふみ演じる女子高生・青葉にムラムラしたり、松田龍平氏はいろんな事してます。
銀行でお金を引き出す様子は『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のレオナルド・デカプリオを連想しました。
個人的には「かもめ食堂」的なゆるい田舎の話かと思ってたので、全然違ってました。
ドタバタコメディというのかな、与三郎が思いがけない展開を見せて。
面白くておすすめの映画ですが、田舎暮らしから何かを得るタケに爽やかな気持ちになる、というメッセージは薄味です。
タケが100万円で買った家。
『ハウルの動く城』みたいで、なんだか可愛くないですか!?
タケの家は実際にある家屋です。
ロケ地巡りに行きたくなるような素敵な田舎だったので調べてみました。
現地を訪れると映画のロケ地の立て看板があるようですが、ネットで詳細な情報は見つかりませんでした。
あぁ、残念!
かむろば村のバスの通る道は、いかにも田舎の1本道。
柳津町は人口3,700人のうち、65歳以上の方1,500人という、リアル「かむろば村」。
柳津町は震災後、福島を訪れる人が減ったり、福島県産のものが売れなくなったりした中で、「撮影隊が来るとなれば、町の人が元気になる」「映画をきっかけに柳津町と奥会津を知ってもらいたい」と、町役場、商工会、観光協会の皆さんで「映画プロジェクト実行委員会」を組成。
町役場の方が電話をすると、すぐにシニアのエキストラの方々が集まってくれるなど、かなり映画に貢献してくださったそうです。
だからでしょうか、映画の空気感が本当に田舎のほんわかした感じが漂っていて、映画の中のニセ田舎じゃないな、とわかります。
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なかぬっさんを演じる西田敏行氏の入浴シーン。
日帰り温泉施設「せいざん荘」の露天風呂でロケがされたようです。
草や石を置いて山の中の秘湯っぽくされているので、実際のお風呂とは印象が違うみたいです。
劇中「伊佐旅館」として登場するのは西山温泉の「中の湯旅館」。
実際に宿泊することもできます。
ロケの際には、松田龍平氏、西田敏行氏も旅館の風呂に入られたそうですよ。
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