ジェニファー・ローレンス主演のスパイ映画「レッド・スパロー」を見ました。
予告を見て面白そうと思っていましたが、期待を裏切らずよかった!
15禁でエッチな場面などもありますが、血でドロドロみたいな演出はむしろ控えめなのもよかったです。
主人公のドミニカ(ジェニファー・ローレンス)はロシアのボリショイのプリマバレリーナ。
ボリショイの舞台に立てるバレリーナは、モスクワ国立舞踊アカデミーやワガノワ記念ロシア・バレエ・アカデミーの卒業生です。
しかし、それらの学校へは入ろうと思って入れるものではなく、柔軟性、跳躍、音楽性といった素質がものを言い、その段階で厳しくふるい分けされます。
私が以前に見たロシアのバレエドキュメンタリーでは、骨格がバレリーナ向きでは無い、と少女が落とされていました。
そんな バレエ・アカデミーの卒業生でさえ、一流のバレエ団へ入れるのは5%と言います。
ですから、ドミニカがプリマバレリーナというのはとてもすごいことであり、彼女が厳しいレッスンを耐え抜いてきたことが伺えます。
スパイとしては素人だけど、プロのバレリーナとして活躍してきたドミニカだけに時々見せるプロの演技な部分とのアンバランスさが絶妙で、物語を面白くしていると思います。
とは言え、バレリーナからスパイに転職とは、どちらも国家公務員にしても強引なように思うのですが、高官に叔父さん・ワーニャがいることで、まぁまぁ納得。
キレ者の叔父さんのおかげで、ドミニカの才能も血筋なのだろうと曖昧ながらも説得力があります。
叔父さんを演じてるマティアス・スーナールツは国籍はベルギーなのですが、プーチン大統領に似ていると話題になっただけあって、ロシア人っぽい!
身長187cmで、175cmのジェニファー・ローレンスと並んでも様になるところもよかった!
おじさんのようなおばさん指導員(シャーロット・ランプリング)の存在感がすごい。
近年の映画では、さまざまな差別問題から不自然な配役が見られることがあります。
特に地位のある人物にどうしてこの女性が?と思うような配役です。
しかし、レッド・スパローはごく自然でよかったと思いました。
スパイ学校で学んだドミニカの頭の切れっぷりには感心されっぱなし。
元プリマバレリーナだけあって華があって、男性が彼女に惹かれるのもわかり、色仕掛け系のスパイにぴったり。
恋愛要素もあり、ドミニカがこの先どう動くのかを予想しながら見るのが楽しい映画でした。
おすすめの映画です。