兄の部屋には生首が隠されている。映画「Found(ファウンド)」(R15指定)を見ました。(感想レビュー)

兄の部屋には生首が隠されている。映画「Found(ファウンド)」(R15指定)を見ました。

 

 映画「Found(ファウンド)」を知ったのはYoutubeにあった予告。

学校でいじめにあっている12歳の少年マーティの楽しみは、家族の秘密をのぞき見すること。

お母さんの秘密は昔に恋人からもらったラブレター、お父さんの秘密はガレージのエロ本。

そして兄の秘密は部屋のクローゼットに隠された生首、、、。

生首!

ゾッとしたんですが、秘密を知ったマーティがどうする気になっていた映画でした。

後から知ったのですが、スコット・シャーマー監督が8,000ドル(約100万円)の低予算で制作したこの映画は、世界各地の映画祭で話題をさらい、数多くの賞を獲得しています。

 
映画「Found(ファウンド)」(感想レビュー)

 

 マーティンの世界観が冒頭のアニメーションで表現されているのが面白いです。
自分の考えたヒーローが悪を倒す。
言葉で書くと単純ですが、制裁の方法がいささか残忍で、ホラー映画が好きなマーティらしい内容であり、またマーティが悪に抱いている思想を読み取ることができます。

 

マーティンはどうしてマーカスが自分をいじめるのか理解できません。

でもいじめられている当事者はそういうものだと思います。

マーティンは賢くて大人しい少年ですが、いじめられているせいで友達もほとんどいません。

兄のスティーブにやり返せ、と言われて、本当にそれが解決策なのか、疑問を持ちます。

スティーブに「マーカスを殴り返しても意味が無いかも。イジメ続けられるかも」と打ち明けます。

その不安もわかります。

マーティン目線から見たスティーブはとても良い兄に感じましたし、実際、このアドバイスはなかなか良いと思いました。

兄のスティーブを見ていたら、もしかすると彼もいじめられた過去があるのかな、と思いました。

彼はやり返したことで、身を守ることができたのでしょう。

 

この映画は描写が細かく、そこから多くを感じ取れる人には深い内容になっていると思います。

それ故、評価が極端に分かれてしまっているのかもしれません。

 時代設定も映画を見るうえで大きく影響していると思います。

はっきり説明はありませんが、スティーブの部屋のラジカセ、テレビデオ、ボーリングバッグ、から現代ではないことがすぐにわかります。

マーティンがレンタルビデオ屋に行ってビデオを借りる場面では、ビデオをレンタルしていた世代には懐かしいはず。

マーティンがスティーブに映画「ヘル・レイザーを貸して」と言います。

「ミディアンもいいぞ」とスティーブは返します。

ヘル・レイザーは1987年、ミディアンは1990年の映画です。

なので時代設定は1990年中頃ではないでしょうか。

この時代の空気感を知っている人には何か心に残るものがあるのではないかと思います。

Found(ファウンド) にはB級ホラー映画らしさも散りばめられており、ホラー映画特有のセオリーを楽しむこともできます。

でもR15指定だけあって、結構残酷な場面があり、そこは気持ち悪いです。