日本で大ヒットした映画「アメリ」の監督ジャン=ピエール・ジュネの天才スピヴェットを見ました。
身も心もカウボーイの父と昆虫博士の母。
その間に生まれたスピヴィェットは、どちらかというと母似になるのかな。
この映画はおとぎ話にように素敵な場面が多く、インテリアからファッションまで見ていて飽きません!
そして内容も、こってり。
誰にも才能を理解してもらえない孤独感、罪の意識、家族とは、銃社会、アメリカのメディアなどなど考えさせられることがいっぱい詰まっていました。
天才スピヴェット(字幕版)
発明家を対象とした権威ある学術賞に輝いた10歳の天才少年が、授賞式出席のためにモンタナからワシントンへと向かう中で体験する冒険を映す。
アメリ』『ロング・エンゲージメント』などのジャン=ピエール・ジュネが、ライフ・ラーセンの小説「T・S・スピヴェット君 傑作集」を実写化したアドベンチャー。
個人的に好きな場面を挙げたいと思います。
カウボーイのお父さんが、お母さんとケンカして朝食を拒否する場面です。
雨の中、ずぶぬれになりながら、馬にまたがって片手に朝食を食べてる場面。
それだけなんですけど、やたらツボ。
カウボーイらしくワイルドすぎなのに、お母さんが窓からのぞけばその姿が見える位置でお父さんは食べてるわけです。
そこが笑えます。
ふたりのやり取りが伺えるのが面白い。
ケンカしてるんだけど、根本は仲が良いことがわかります。
この映画では、場面の美しさだけでなく、登場人物ひとりひとりが魅力的でどんな人生を歩んできたのか気になる人々ばかりです。
スピヴェットがヒッチハイクで出会うダンプのおじさんも、アメリカらしい過去がチラリと顔を覗かせて、通常は通報するか放置するスピヴェットのような子供を乗せてあげることにもなんとなくわかるような気がしたり、スピヴェットの旅は素晴らしいものでした。