ドラマ化されるのを知らずに、たまたま加藤シゲアキさん(NEWS)原作の短編小説集「傘をもたない蟻たちは」を読みました。
ドラマの第1話は「インターセプト」で、本作では5話目の収録となっています。
本の帯には「何でこんなに面白いんだ。言葉が持っている本物の孤独の力が心に沁み渡る」と映画監督の園子温氏の言葉がありました。
装丁もなかなか洒落ていて、降り注ぐ雨が光の加減で光ります。
タイトルにもなっている傘をもたない蟻たちはは、残念ながら短編集のタイトルであって、作品ではありませんでした。
どんな話か読んでみたかったなぁ。
傘をもたない蟻たちは、、、雨でもせっせと働いて、ときには巣に入って来た水も外へ運ぶこともあるんじゃなかったっけ?
なんだかたくましく生きる話が読めそうです。
傘をもたない蟻たちは
いまを生きる人々の「生」と「性」を浮き彫りにする6編の物語を収録。累計20万部のデビュー小説『ピンクとグレー』の映画化で注目の加藤シゲアキ、最新刊!
さて、最初の「染色」を読み始めたところで、ブッと吹きだしてしまいました。
なにこの、、、真面目そうでふざけた演出は?面白すぎるでしょ!でも、どうなのかな?これ真面目に書いてるだけなのかな?とわかりません。
でも最初だけだったので、きっと私が勝手に面白いって思っただけで、本人はいたって真面目に表現したと思われます。
加藤シゲアキさんは最後がどうなるかを設定してから書きだすそうで、なるほど全体的にブレが無いように感じます。
ひねりもあってなかなか面白いお話しなんですけれど、ところどころ文章で読みづらいところがあったり、詳しく描写しているところもあれば、ここはスルッと書いちゃうんだ、と思うなどムラを感じてしまい、話に集中できなくなることがありました。
映像化されたほうを見るほうが面白いかもしれない、と思いました。