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このさよならはきっと少女を大人にする「少女は卒業しない」朝井リョウ


直木賞史上初の平成生まれの受賞者である朝井リョウさんの「少女は卒業しない」です。

少女は卒業しないでは、同じ高校を卒業する7人の少女をひとりひとり描いたショートストーリーです。

桐島、部活やめるってよに通じるものがあります。

高校を卒業するという節目に、少女それぞれの何かからの卒業が描かれていて、切ないけれど、どこかそこには春の景色が感じられる爽やかさがあります。

朝井リョウさんは、あるときのインタビューで自分は欲深くて、すごく俗っぽいところがあって、そういうところを小説で描いて、読者をドキッとさせたり、共感してもらえるような作品を書いていきたいと言っています。

確かに登場人物はものすごく心の中でいろんなことを考えて、ドキドキしたり、悩んだり、悲しくなったり、そういう心情が丁寧に描かれていると思います。

季節的にも、今読むのにぴったりな作品です。


少女は卒業しない (集英社文芸単行本)
取り壊しの決まっている地方の高校、最後の卒業式の一日。少女7人が迎える、それぞれの「別れ」を、瑞々しく繊細に描く。青春のすべてを詰め込んだ、珠玉の連作短編集。

こちらこの2月20日に単行本が出版されました。

その表紙について朝井リョウさんがツイッターにて呟いています。


欲深いわ〜w


少女は卒業しない (集英社文庫)

読み終わった後で、自分の卒業式はどうだったかなーと思い出そうとしましたけれど、ほとんど思い出せず、でも漠然とこんなに青春して無かったなぁと思います。