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学校を卒業してからもいろんなことをまだ卒業できていないことに気がついた「学校の音を聞くと懐かしくて死にたくなる」せきしろ


以前に又吉直樹さんが紹介していた本「学校の音を聞くと懐かしくて死にたくなる」を読んでみました。

題名を読んで、ちょっと笑える部分と、ちょっと引いてる部分が自分の中ではありました。

わかるようでわからないような。

目次部分に「去年の3年生のせいで修学旅行がなくなった」とあり、そういうことあった!あった!と思い出してみたり、「大洋ホエールズの帽子をかぶっていた同級生の名前が思い出せない」では、あー、そういうのある!ある!と共感しました。


学校の音を聞くと懐かしくて死にたくなる
学校をテーマにしたショートショート

ストーリーはひとつひとつが短く、少しひねりのある笑いが含まれています。

お笑い芸人のネタを読んでいるようなストーリーで、コントにしたり、すべらない話でしゃべったらその面白味が伝わるんじゃないかなと思えます。

本だと、どうしても読み手のテンションに委ねられてしまうので、その面白味が伝わらないストーリーも人によっては出てくると思います。

私はどれも出だし部分に好感を持ちました。

けれども話の終わりがどうも馴染めないことが多かったです。

パツンと明確な感じでは無く、かと言ってじわーっと響いてくるでもなく、印象に残らないのです。

読みかけで終わってしまったような感覚になるのです。

それでも、どれも出だしは面白いので次へ進みます。

でも、学校の思い出というのはどこか曖昧なものかもしれない、と読みながら思ったので、読みかけで終わってしまったような感覚というのはノスタルジックな気持ちにさせてくれるような気もしました。


ダイオウイカは知らないでしょう (文春文庫)
第152回直木賞を受賞した小説家・西加奈子と文筆家のせきしろが、常識はずれの短歌道に挑戦! 個性的なゲスト達にお題を出してもらい、そのお題にちなんだ歌を詠んだ記録。