平成生まれ初の直木賞作家・朝井リョウのデビュー小説を映画化。
国内映画賞上位を独占した、誰もが語りたくなる問題作!
キャストは、神木隆之介、橋本愛、大後寿々花ほか、100倍を越えるオーディション倍率を勝ち抜いたフレッシュな俳優陣が集結ありふれた時間が校舎に流れる「金曜日」の放課後。
1つだけ昨日までと違ったのは、学校内の誰もが認める“スター"桐島の退部のニュースが校内を駆け巡ったこと。
彼女さえも連絡がとれずその理由を知らされぬまま、退部に大きな影響を受けるバレーボール部の部員たちはもちろんのこと、
桐島と同様に学校内ヒエラルキーの“上"に属する生徒たち、そして直接的には桐島と関係のない“下"に属する生徒まで、 あらゆる部活、クラスの人間関係が静かに変化していく。
校内の人間関係に緊張感が張りつめる中、桐島に一番遠い存在だった“下"に属する映画部前田が動きだし、物語は思わぬ方向へ展開していく
映画「桐島、部活やめるってよ」は、去年の2012年8月に公開された映画です。
それでもまだ話題になっていますね。
明石家さんまさんも時々「桐島、部活やめるってよ」って言うんですよ。この言葉、気に入ってるんでしょうね。
確かに「〜ってよ」という口語がそのまま題名になっているのは気になります。
それで、とうとう映画を見てしまいました。
題名からして、部活が関係した青春ものかと思っていたら、高校生活そのものが表現されていて、さまざまな登場人物がそれぞれに、スポーツ万能でイケる桐島君の退部のニュースを通して、ある金曜の放課後がフォーカスされていました。
それぞれに理由があって、そうした行動をしていて、それが絡み合っているのが楽しい。
例えば、吹奏楽部の部長が屋上で練習するのは、そこから見えるバスケの練習をする男子の姿だったり、でも、そこで映画を撮りたい前田君にとってはその練習が邪魔だったり。
揺れ動く恋心や、友達関係が瑞々しく描かれていて、登場人物の行動に「あるある!」と共感するところもあり、こそばゆい気持ちになりました。
印象的だったのは、神木隆之介さん、東出昌大さん、橋本愛さんなど、みんながそれぞれ魅力的であったこと。
野球部の部長や、映画部の前田とつるむ友達も脇役ながらすごく良かった!
楽しめる映画でした。
いや、物語はすっきりしませんよ。ちょっと悲しくさえあります。
報われたらうれしいけど、それが叶わなくて諦めなきゃいけないことが多くて、切ない。
リア充に見えるクラスメイトも進路の提出に真剣に悩みさえしない。
希望はどこへ?最初から無いのかもしれない。
諦めるための準備をしているのが高校生活なのかもしれない。
まだ小説を読んでないので、読んでみよかなという気にさせられました。
この小説は「ゴドーを待ちながら」のオマージュと言われています。
ゴドー=ゴッド(神)のもじりと言われており、桐島も「キリスト」のもじりになっています。
金曜日がフォーカスされるのも、そこからきていると言われています。
文庫本が登場しました。