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杏のふむふむ エッセイ

モデル、女優、歌手という多彩な顔を持つさんの初エッセイ「杏のふむふむ」を読んでみました。

2012年6月の出版で、約1年前の本ですが、存在を知ったのはつい先日のこと。

さんのことは渡辺謙さんの娘さんでモデルとして活躍しているのは知っていましたが、バラエティ番組に出演されるようになってから、さんの発言や、行動に好感を持ちました。

杏のふむふむを偶然見かけて手に取ると、表紙がさんらしい!と感じたことや、裏表紙にすごく愛嬌があって(実際に本を手に取ってご覧いただきたい)、これは読まねば、と思ったのでした。

杏のふむふむ

帯は角田光代さん。「まっすぐできよらかで、絶妙に風変り。たぶんこの本の感想、そのまま杏さん本人にあてはまると思う。」

ページを開くと「大切な思い出」とし、エンドウマメ先生、弟ハリーのこと、にはじまります。

各お題に小さくイラストが添えられているのですが、それも杏さんが描いたものらしい。すごい。上手い。

読み進めていくと「いいところのお嬢さん」という感じがするものの嫌味は無く、むしろ清々しくうらやましくなるほど心が真っ直ぐに育っているように感じました。

いいところのお嬢さんを感じるのは、例えば、パリで居候先のお母さんが、「学者さんで、皇后陛下の御歌をフランス語に訳したり、三島由紀夫さんとも親交があった人に会ってみない?」と声を掛けてきたりするところ。(竹本忠雄さんんのことでした)

周囲の環境がそんな感じで、杏さんから「育ちの良さ」が感じられます。



穂高成人式」では、背が高い為に女性用のアウトドアな上着では丈が足りず男性用を購入した件も、それをボヤくわけでもなく、無理して女性ものを買うわけでも無く、「せめて水筒くらいは可愛いものにしよう」と考える杏さん。

私はそれを読んで「そうやって補うのか」と感心しました。

モデルの仕事でコーディネイト力や人との関係の築き方が鍛えられたのかもしれませんが「バランスが良い人」だなぁと思います。

バラエティ番組にもスッと馴染み、それでいて杏さんらしさもある理由がわかったような気がしました。

文章は軽快で読みやすいのだけれど、ひとつひとつのエピソードが読みごたえがあるのでなかなか読み進められませんが、それはとても居心地の良い読書でした。

ちょっと、ジワッと泣けるところもありました。


愛をあなたに(初回生産限定盤)(DVD付)
日本テレビ主催「大エルミタージュ美術館展」テーマ曲「愛をあなたに」、松竹系映画「おかえり、はやぶさ」テーマ曲「夢のかけら」を含む全5曲を収録予定。初オリジナル・ミニアルバム。

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