お笑い界で活躍している千原ジュニアさん。番組を見ていると、ちょいちょい若い頃の話が出てきます。「引きこもりだった」「脳みその絵ばかり描いていた」「修学旅行を経験していない」など、今の様子からは想像できないような10代を過ごして来たんだなぁと興味を持ちました。そこで自伝小説「14歳」を読んでみました。
14歳 (幻冬舎よしもと文庫)
幻の自伝的小説、ついに単行本化!
人生最悪の14歳、引きこもり少年は"自分探し"の旅に出た。14歳の少年はある日、部屋にカギを付け、引きこもりを始めた。僕は誰になるんだろう。いつこの部屋を出ることができるのだろう―。見えない将来への不安。過ぎていく時間への焦り。「普通」を求める大人への苛立ち…。様々な思いを抱えて少年は自分探しの旅に出る。
■感想
誰にでも大人になる段階に、何かしら通過儀礼があると思います。
10代のそれは「反抗期」と呼ばれることが多いソレだったります。
千原ジュニアさんの場合は「引きこもり」というカタチだったのでしょう。
彼には必要なことだったのです。
「引きこもり」に対して親はどう手を差し伸べていいのかわからないし、
家の壁に穴を開けまくったり、叫び声をあげる子を見たら動揺するけど、
でも、そういう親の態度が、ますます子を追い詰める場合もあるんだなというのもわかりました。
物語になっているから、なんとなく理解できる世界です。
引きこもりに悩んでいる人がいたら勧めてみようとも思いました。
読んでみて、よかったです。
ライ麦畑でつかまえてを彷彿させました。日本版は「引きこもり」かもしれないなぁ、と。
また読み返してみたくなる話です。
続いて、とはいえ、便所は宇宙であるを読んだのですが(トイレに置いてあるノートにネタをメモしている)、がんばっとるなぁー、と知り合いでもないのに知っている人の活躍を喜ぶような気持ちになりました。
お母さんの話もいくつかあり、半ば強制的にも感じますが親孝行している姿も微笑ましいです。
不登校、ひきこもり こころの解説書―僕がひきこもりだったときに言えなかったこと
3度泣ける教育書考えてみれば、自信に満ちあふれた思春期を過ごす人なんて一握り。
自信が持てない不安定な思春期をどう過ごすかで、一生を輝かせる宝物を手に入れられるかどうかが決まるのかも知れません。
自信が持てない思春期を送るすべての若者と、その人を支える人々に、エールとともにこの本を贈ります。