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女子が一生に一度は女子読んでおきたい小説「悲しみよ、こんにちは」フランソワーズ サガン


フランソワーズ サガンが十代のときに書いた「悲しみよこんにちは 」河野 万里子さん訳です。「悲しみよこんにちは」は河野 万里子さんと朝吹 登水子さんの訳があります。河野 万里子さんのほうが現代に近く読みやすい文体のようだったので、そうか、そういうものがあるなら読んでみようかと思いました。昔の小説って文体がまわりくどくて難しくて読めないことがあるんです。訳によって受ける印象って変わってきますからね。内容は、、、、今読んでも斬新で、お洒落で、切ないお話です。1957年、ジーン・セバーク主演で映画にもなったことがあり、私はそれを見たことがあります。映画が先だったんです。でもその当時、私はとても幼くて話の内容を理解できなかったのでした。その後、誰かの推薦図書で名前が挙がったり、なにかの例えに出されたり、ともかく一度は読んでおくべきか、、、と思いつつ、やっと読みました!気になっているけど読んでないって人、多いのでは?古い作品なので新品でも安価で入手できます。


悲しみよこんにちは (新潮文庫)
セシルはもうすぐ18歳。プレイボーイ肌の父レイモン、その恋人エルザと、南仏の海辺の別荘でヴァカンスを過ごすことになる。そこで大学生のシリルとの恋も芽生えるが、父のもうひとりのガールフレンドであるアンヌが合流。父が彼女との再婚に走りはじめたことを察知したセシルは、葛藤の末にある計画を思い立つ…。20世紀仏文学界が生んだ少女小説聖典、半世紀を経て新訳成る。
フランソワーズ サガン、19歳の夏に、処女小説『悲しみよこんにちは』が批評家賞を受け、一躍フランス文壇の寵児になる。22ヶ国で翻訳され世界的なベストセラーになった。

■悲しみよ、こんにはの感想
主人公のセシル18歳の気持ちの動きがよく表現されていて、そこに幼さや、大人っぽさや、ゆらぎや、決意やその危うさが美しいです。セシルは観察力に優れていて、セシルの目線で見る登場人物は素敵に見えることもあれば、瞬く間に色あせてつまらないもに見えたり、十代の移り気を見事に表現でしています。小説では、十代、二十代(三十代近く)、四十代と三段階の女性が登場します。女性なら、いつの年齢になってもこの小説をいろんな角度からとらえることができ、時を経て読み返しても新たな発見があるのではないかと思います。
夏の終わり、秋のはじまりに読むのにぴったりな一冊です。