モーニング娘が好きだと言う直木賞作家朝井リョウ氏の武道館を読みました。
武道館
「【アイドル】という職業が背負う十字架を、一度すべて言葉にしようと思いました。
すると、不思議と、今の時代そのものを書き表すような作品になりました」(著者)
恋愛禁止、スルースキル、炎上、特典商法、握手会、卒業……
発生し、あっという間に市民権を得たアイドルを取り巻く言葉たち。
それらを突き詰めるうちに見えてくるものとは――。
スルスルと物語に引き込まれていく文章は素晴らしいのだけれど、途中でアイドルの云々に興味が持てなくて読み進めるのがしんどくなってしまいました。
でも後半から盛り返し、なんとか読み切りました。
今すぐを書いた、時代を感じる小説です。
聞いたことのあるニュースを交えながら、アイドルグループ「NEXT YOU」が実在していたかのように感じます。
林真理子子さんの野ばらを読んだときのような、あれを題材にもう小説にしたのか、という驚きよりは少ないものの、後半では現代のアイドルについて立ち止まって考えさせられるものがありました。
「ママはアイドルしちゃ駄目なんですか!?」ドラマ「ママはアイドル」で中山美穂さんがそう聞く場面をふと思い出しました。
古い。
ママはアイドル ! DVD-BOX
アイドル時代の中山美穂が、「3人の子持ちの中学教師と極秘結婚したトップアイドル・中山美穂」の役で主演した異色のホームコメディードラマ。
アイドルと言えばSMAPはいつまでアイドルでいられるんだろう、と思っていたけれど、今回の解散騒動でSMAPがこれで終わってしまうのだろうか。
どこまでいくのか、その活躍を最後まで見てみたい。