スポンサーリンク

「小野寺の弟、小野寺の姉」西田征史(読書感想)


10月25日から公開されている映画「小野寺の弟、小野寺の姉」の小説を読んでみました。

YAHOOブックスで映画の公開記念で最初の数ページを無料購読できるようになっていて、読んだら続きを読みたくなったのです。


小野寺の弟・小野寺の姉 (リンダブックス)
東京の片すみ、木造一軒家に二人で暮らす小野寺進と小野寺より子の姉弟。結構な歳だけど結婚できずにいる二人は、特別仲がよいわけでも、悪いわけでもないけれど、なんだか支えあって暮らしている。

映画の予告を見たら小説とちょっと違うみたい。

小説のほうがシンプルな話になっているような感じがしました。

不器用でどことなく笑える姉弟の話で、互いの目線から同じエピソードが語られる部分には「なるほどなぁ」と思わされるものがあります。

お互いのことを知っているようで、知らないこともあるものですよね。

それらが最後でひとつになって「小野寺姉弟」の関係が見えた気がしました。

脚本家の書下ろし小説ということで、きちんと最後にオチがあり、読んだ後にすっきりして、いいお話しでした。


また、こちらの本のイラストがいいなぁ、と思ったわけです。

調べてみたら、装幀を担当した名久井直子さんが担当した「165回 The Choice」で入選されたイラストレーター竹田嘉文さんという方でした。

そんなはずない (朝倉かすみ)や、アナザー修学旅行(有沢佳映)なども手掛けてらっしゃいます。

◆関連リンク
姉は十三年ぶりに「グアテマラの弟」に会いに行った。片桐はいり
家族ってなんだろう?友達ってなんだろう?「銀のスプーン」小沢真理
わたしのマトカ・片桐はいり
双子の兄弟、ワケありの親子、結婚をひかえた男と女・・・。「式の前日」穂積
見た目や人から聞いた話で、その人のなにがわかるのだろう「その人ふくわらい」西加奈子
40代おひとりさま女子の日常「泡沫日記」酒井順子Comments
寿命を延ばすからアレを消してもいいか?と聞かれたらどうするかな「世界から猫が消えたなら」川村元気