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400のプロジェクトを同時に進める佐藤オオキのスピード仕事術(読書感想レビュー)

400のプロジェクトを同時に進める佐藤オオキのスピード仕事術(読書感想レビュー) 

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同時にいくつかのことを抱えるのが苦手、というかできません。

佐藤オオキ氏は400ものプロジェクトを同時に進めているといのだから驚きです。

佐藤オオキ氏が手掛けた身近なプロジェクトではセブン&アイ・ホールディングス「オムニ7」のロゴがあります。

どのプロジェクトも「面白い」と感じさせる要素が詰まっていて、どうやってアイディアをポンポンと生みだしていくのかも興味がありました。

その方法を『400のプロジェクトを同時に進める佐藤オオキのスピード仕事術』で紹介しているというので、参考にしよう!と思ってゴールデンウィークに読んでみました。 

 

 

「1日のうちに30~50程度のプロジェクトについて次々と何らかの判断を求められる」とあったので、それくらいこなすスピードがないと400のプロジェクトは同時に進行できないということがわかりました。

スピードを身につけることについては詳細が書かれていたのですが「同時」について触れられていなくて、期待したような内容では無かったです。

とはいえ、世界のクライアント相手に仕事をしている佐藤オオキ氏の実例を交えた本書は面白く、いくつか心に残ったことを挙げたいと思います。

 

アイディアを出すヒント 

・情報収集に時間をかけることで、アイディアのアウトプットにかかる時間が短縮できる。

・アイディアは思いつくものではなく考えつくもの。

・コンセプトはシンプルな短い文章で言えるもの。

 

プロジェクトの完成度を左右するもの

・クライアントと方向性を共有できているか。

・クライアントから「とりあえずアイディアを出して」というものは上手くいかない。

・差別化できているか。

 

「コンセプトはシンプルな短い文章でいえるもの」の実例で、2015年ミラノ国際博覧会での日本館の「クールジャパンデザインギャラリー」のプロデュースをてがけたときのことが紹介されていました。

そのとき佐藤オオキ氏は「すべてのアイテムを真っ黒にする」というコンセプトを提案しました。

谷崎潤一郎の『陰影礼賛』のように、色彩情報を取り除くことで、アイテムや技術をよりくっきりと浮かび上がらせようとする試みです。

陰翳礼讃 (中公文庫)

陰翳礼讃 (中公文庫)

 

 「すべてのアイテムを真っ黒にする」とだけ聞くと、ただの思いつきのようにも捉えられますが「色彩情報を取り除くことで、アイテムや技術をよりくっきりと浮かび上がらせたい」という背景がわかると、なるほど、と思います。

 

さぞかし四六時中アイディアを巡らせているのだろうと思えば、脳を休めるようにも心がけていて、ややアスリートっぽいところも見られました。

人より抜き出るには普通では駄目なんだと改めて思いました。

クリスマスメニューが大幅刷新、きのう何食べた15巻(感想レビュー)

きのう何食べた15巻(感想レビュー)

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きのう何食べた15巻(最新刊)を読みました!

今まで、電子書籍が発売日と同時にでることがなかったので紙媒体を買っていたのですが、とうとう電子書籍が発売と同時に出た~! 

ドラマ化のおかげかな、と思います。  

ケンジが美容院の店長になって奮闘するなど、今回も読みごたえたっぷりでした!

きのう何食べた?(15) (モーニング KC)

きのう何食べた?(15) (モーニング KC)

 

今回のお料理は、手巻き寿司、う巻き、高野豆腐の煮物、そら豆の塩ゆで、油淋鶏(ユーリンチー)、 大葉ときゅうりの冷ややっこ、エリンギとたまねぎの味噌汁、カワワレ味噌汁、餃子、ぜんまいの煮物、鮭の幽庵漬け、残り野菜の中華風きんぴら、ほうれん草の梅えのき和え、厚揚げとさつまいもの味噌汁、なすいための生姜醤油、れんこん入りつくね、チンゲン菜のゴマだれがけ、ジャムサンドクッキー、クリスマスメニュー大幅刷新(ビーフシチュー、シーザーサラダ、明太サワークリーム)、常夜鍋(豚バラ薄切り肉、ほうれん草、しめじ、油揚げ)、明太ひじき、など。 

公式ガイド&レシピ きのう何食べた? ~シロさんの簡単レシピ~

公式ガイド&レシピ きのう何食べた? ~シロさんの簡単レシピ~

 

少々ネタバレありの感想レビュー

 

今回は、ケンジの成長っぷりが際立った巻だと思います。

筧さんの「野菜を買っておいて!」のお願いに、ケンジは必死に応えます。

1巻でコンビニでハーゲンダッツを買ってきていた人がここまで成長するとは!!

読者なら思わず「おぉ~!」と拍手喝采なことでしょう。

 

ケンジの店長っぷりは、お客様さんおもいで素晴らしいと思いました。

そして仕事が忙しくて、お腹がぽっこりに(笑)

あぁ!三宅店長がお腹ぽっこりな理由はそういうことかー!

さすがよしながふみ先生、伏線がすごい。

 

油淋鶏(ユーリンチー)の回が、筧さんとケンジの関係が描かれててよかったです。

ケンジの仕事が忙しくなったことで、料理メニューまで影響が及ぶことになるのですが、筧さんの思いやりや、ケンジの思いが溢れ出ていました。

料理の作り手としては、なるべく熱々を食べさせたいわけですよ。

ケンジが帰ってこないかなぁ、とゆっくり料理をする筧さん。

そしてケンジがちょうど料理ができあがるときに帰宅してきて、、、からの、筧さんの笑顔!

笑ってしまいました。

筧さんの人生は、些細なことに幸せが詰まってるなぁと感じます。

 

今回、年齢に合わせてクリスマスメニューが大幅刷新されることになったのも、ちょっとした事件でした。

もう10年も同じクリスマスメニューを食べてきていたんですよね。

そうかぁ、もうそんなになるのか。

10巻で1歳8か月だった悟朗ちゃんは、15巻で7歳になってるしな。

新しいクリスマスメニューは、ビーフシチュー、シーザーサラダ。

ボリュームを減らす分、食材をちょいグレードアップさせる。

バケットがあるからシーザーサラダにはクルトン入れない。

面取りしたあとの人参の切れ端はきざんでシチューに入れておけば、中でとろけて無駄にならない。

なるほど!な意見も参考になります。

 

最後に、筧さんのご両親が老人ホームに入所しようと考えていることがわかります。

すごく時代を反映してて勉強になります。